WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 ラジウムへのこだわり 「千代田ラドン温泉センター」
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ラジウムへのこだわり 「千代田ラドン温泉センター」

関東には「ラドン温泉」と「大衆演劇」がセットになった施設が多い。ラドン温浴がご高齢の方に昔から親しまれていた健康法だったことがわかります。「だった」という過去形で書いたのは、ここ1,2年ほどこうした大衆演劇場を巡った感想では、お芝居を観に来ているお客さんはあんまりラドン温浴に興味を持っていないように見受けられるからです。ある施設では湯船にお湯がない(=どうせ入る人はいませんよね、ということでしょう)こともありました。
さらに昨年原発事故が起こりました。あの事故はラドン温泉にどれだけ影響を与えたのでしょうか。「放射線で健康を増進する」という発想のラドン温浴法に対して当然、本当に安全なのかとか本当に健康にいいのかという声があがってもよさそうなのに、訪問当時ネットで調べてもそのような言及はほとんどみあたりませんでした。

2011年7月1日に大衆演劇場でもある千代田ラドン温泉センターを訪ねました。
福島県の海に近い施設での公演中に東日本大震災に遭い、道具の一切を津波にのまれた不二浪劇団の復活公演を観るためです。

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北関東の大衆演劇場はほとんどが電車では行きにくい場所にあります。
千代田ラドン温泉センターは霞ヶ浦の近くにあり、「演劇グラフ」では『JR常磐線「土浦駅」からタクシーで25分または「神立駅」よりタクシーで10分』と書かれています。いかにも行きにくそう。
東京から車で訪ねました。カーナビを頼りに水戸街道を進みます。途中で左折することはわかっていたのですが、思いのほか狭い細道だったのでうっかり通りすぎてしまいました。
よく見れば曲がる地点に看板とのぼりが立っていました。

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民家と畑の中、車がすれ違うのも難しいような細い道を進む。この先に本当にラドン温泉施設があるの?

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と思ったらすぐ千代田ラドン温泉センターが現れました。ここが正面入口です。

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裏手にまわると、広い駐車場がありました。
この写真で下の階に見える部分は、岩盤浴場で新たに増築された建物のようです。

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レトロ感あふれる靴箱

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ラドン入浴コース
 一般入浴1400円
 会員入浴1000円
ラジウム岩盤浴・ラドン入浴コース
 一般入浴1600円
 会員入浴1250円

六月のキャンペーン
毎週(木)行います
一、入場無料券
二、食事割引券
  ・五百円・三百円・二百円・一百円
※福引券で当たります

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ロビー

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食事処=大衆演劇場

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このテーブルのたたずまい。日本の大衆食事処のたたずまい。

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後方に小さいテーブル席があります。

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食事注文所そばにおすすめ料理の写真が貼ってあります。その下に焼酎のボトルが陳列されていました。
一番左「おすすめラドンオリジナル焼酎\1200」
白いラベルに青い文字で大きく「ラドン温泉」と印刷されています。なんという安直なネーミング。

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もちろんラドン温泉に入りました。僕の体ははラドン温泉にとてもよく反応するようで、いつもたくさん汗をかきます。
ラドン温浴の劇的な効果を綴った利用者からの手紙が貼ってありました。

ここは岩盤浴も大きく売り出しているようです。こちらもやってみました。気持ちよかった。
ラジウム岩盤浴の休憩所で涼んでいたら、テレビで福島の児童の尿から微量の放射性物質が検出されたというニュースが大きく報道されていました。自らすすんで放射線を浴びている自分があまりにものんきな気がしてきました。

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ラジウム吸入室。中はほぼ真っ暗です。このご時勢にあまりにも不気味な?部屋です。

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「ラジウム水 ※お一人様2Lまでとさせて頂きます」
横に「ラドン水飲用の効果」の紙

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ラジウムマット 五万円也

ラジウムへのこだわりが印象的なセンターでした。

大衆演劇とお風呂(健康ランド)のコラボレーションは今後いつまでも日本の文化として存続するでしょう。けれどもラドン温泉施設と大衆演劇の組み合わせは何故だか消えゆく文化のような気がしてなりません。でもそれは杞憂でしょう。そのように感じてしまうのはこうした施設が「昭和のはかなさ」の雰囲気をたたえているからだと思います。僕の大衆演劇場探訪の旅は昭和の郷愁を求める旅でもあります。

↓不二浪劇団の復活公演については別レポートをご覧ください
「不二浪劇団復活公演2011.7.1」

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Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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