劇場は家、客は家族、アットホームな駅前劇場 「おぐら座」
劇場は家、客は家族、アットホームな駅前劇場 「おぐら座」
2015年3月北陸新幹線が開業しました。
その前年,、まだ東京から金沢に行くのが不便であった2014年に金沢の大衆演劇場を訪ねました。

目指す劇場は金沢駅から2駅となりの森本駅にあります。
まもなく開業を迎える新幹線の線路が高架に延びています。

森本駅に貼ってあった掲示。駅員さんの手描きでしょうか。この駅は当時はJRの駅でした。
北陸新幹線が運行を開始したことに伴って、森本駅を含むJR北陸本線の一部はIRいしかわ鉄道という第三セクターの鉄道会社に移管されました。

駅のすぐそばに大衆演劇場「おぐら座」がありました。
日本で一番駅から近い大衆演劇場なのではないでしょうか。

入口前で祭囃子の音を流して大衆演劇の雰囲気を出しています。イイネ。

本日の演目
建物に入りますとすぐ受付カウンターが見えます。そこで木戸銭を支払います。

そこから廊下を進んでつきあたりが劇場です。
劇団ポスターや大入袋など廊下の掲示が賑やかで楽しい。

劇団連名表と役者さんのプロフィール。
連名表は紙でも配布しています。
役者さんを覚えてこそ大衆演劇は楽しくなります。
けれども、公演中の劇団の座員名をどこにも掲示していない大衆演劇場が多い。「基本的にお客さんは常連さん」という前提なら必要ないかもしれませんけれど、今の大衆演劇界の課題は新しいお客さんの獲得(=新しい大衆演劇ファンの獲得)でしょうから、座員の名前ぐらい(できれば顔写真も)掲示してもいいのではないかと私は思います。
とはいえ、あんまり商業的な手間暇をかけていない素朴さに大衆演劇場の味わいがあることも事実。
劇団も劇場も千差万別の味わいがあるところが大衆演劇のおもしろいところ。
おぐら座について申しますと、初心者・常連を問わずお客さんが劇団や劇場に親しんでもらうためのさまざまな工夫やサービスが見受けられてとても好もしい。

お客さんが撮った写真のギャラリー。
これを見ていましたら、ある座員がやってきて、自分のプロフィールの写真をお客さんにもらったという写真に付け替えていました。写真が座員とお客さんとのコミュニケーションツールになっているようです。
その他、役者さんにお誕生日を祝ってもらえるイベントなど、他の劇場にはないサービスをいろいろ提供しています。

お客さんへのプレゼントなど日替わりイベントも充実しています。
この日はお客さん全員に大入り袋のプレゼントがありました。この袋はくじにもなっていて、別途プレゼントを記した紙が入っている袋もあるとのこと。残念ながら私はプレゼントは当たりませんでした。
おぐら座はスタッフの方が明るく楽しく経営している雰囲気が感じられて私の気分も和やかになります。

廊下のつきあたり、劇場入口前の下足箱。

劇場内後方より

劇場内前方から後方を見たところ

前方の座椅子席

後方中央の座椅子席

小上がりになっている後方席

花道

貸しブランケット。
注意事項が書かれた掲示があります。
芝居の撮影(写真も動画も)はNG、舞踊ショーは写真OK・動画NG、は大衆演劇ファンなら常識的なルールですが、このように初心者の方のために掲示するのが親切だと思います。
第一部顔見せミニショーの後、小腹が減ったので売店へ行きました。

おぐら座入ってすぐ左に売店があります。
スナック菓子、カップラーメン、お茶、ジュース、コーヒー、お酒(ビール、チューハイ、ワンカップ)などの他、おにぎりやお弁当も撃っています。
私はおぐら座名物というたこ焼きを注文しました。作り置きしないというのがこだわりのよう。
売店のお姉さんは、できたら持ってゆくので劇場にいてくださいと言って、たこ焼きを作り始めました。
入口近くにおぐら座に関する新聞記事の切り抜きがいくつか貼ってありました。
社長がおぐら座を立ち上げたいきさつも書かれています。市内でバンド活動をしていた社長が「舞台と観客が一体になる」魅力を芝居でも伝えてみようと始めたそうです。
おぐら座は最初は駅から遠いところにあったのが、2009年5月にこの場所に移転したそうです。
「劇場は家、客は家族」というタイトルの記事には「この劇場は客、役者、従業員の距離が近くアットホームなところが魅力」という従業員さんのコメントが載っています。
記事のとおり、従業員の方がきさくで、フレンドリーにお客さんに対応していました。
第二の我が家のようにくつろげる場所。
私はやっぱりこれが大衆演劇場のあるべき姿なのではないかと思います。

劇場の座席に座っていたら第2部の芝居の時間となりました。場内の照明が暗くなったときに、お姉さんができたてのたこ焼きを私の席まで持って来てくれました。
たこ焼きを食べながらの芝居見物となりました。
とても私好みの劇場なのですが残念なところもありました。
それは舞台の低さ。

舞台が高くないので、前の席の方の頭が視界に入って気になってしまいます。
もともと劇場でなかった場所を転用して大衆演劇場にすることがあります。映画館を改修した劇場は当然ながらかなり見やすいのですが、そうでない場所を大衆演劇場にする場合、どうしても天井の低さの問題がでてしまいます。
天井が低いから舞台を高くできない。これはなかなか難しい問題です。舞台が低いので客席を階段状にしているところもありますね。

役者が座ると特に前の席の方の頭が気になってしまう。

まあ私がこれほど気にしてしまうのはカメラを構えているからだと思います。
カメラのこと(視界のこと)など気にせず、ゆったりとくつろいで観るのが正しい大衆演劇の楽しみ方でしょう。
東京から金沢へ電車1本で行けるようになりました。
金沢へはたくさんの観光客が訪れるでしょう。
そのような大きな賑わいから少し離れたところに、地元の方がくつろぐいこいの場としてささやかな賑わいを見せている大衆演劇場があります。そこを訪れ、レポートできたことは私のささやかな喜びです。
(2014年9月探訪)
2015年3月北陸新幹線が開業しました。
その前年,、まだ東京から金沢に行くのが不便であった2014年に金沢の大衆演劇場を訪ねました。

目指す劇場は金沢駅から2駅となりの森本駅にあります。
まもなく開業を迎える新幹線の線路が高架に延びています。

森本駅に貼ってあった掲示。駅員さんの手描きでしょうか。この駅は当時はJRの駅でした。
北陸新幹線が運行を開始したことに伴って、森本駅を含むJR北陸本線の一部はIRいしかわ鉄道という第三セクターの鉄道会社に移管されました。

駅のすぐそばに大衆演劇場「おぐら座」がありました。
日本で一番駅から近い大衆演劇場なのではないでしょうか。

入口前で祭囃子の音を流して大衆演劇の雰囲気を出しています。イイネ。

本日の演目
建物に入りますとすぐ受付カウンターが見えます。そこで木戸銭を支払います。

そこから廊下を進んでつきあたりが劇場です。
劇団ポスターや大入袋など廊下の掲示が賑やかで楽しい。

劇団連名表と役者さんのプロフィール。
連名表は紙でも配布しています。
役者さんを覚えてこそ大衆演劇は楽しくなります。
けれども、公演中の劇団の座員名をどこにも掲示していない大衆演劇場が多い。「基本的にお客さんは常連さん」という前提なら必要ないかもしれませんけれど、今の大衆演劇界の課題は新しいお客さんの獲得(=新しい大衆演劇ファンの獲得)でしょうから、座員の名前ぐらい(できれば顔写真も)掲示してもいいのではないかと私は思います。
とはいえ、あんまり商業的な手間暇をかけていない素朴さに大衆演劇場の味わいがあることも事実。
劇団も劇場も千差万別の味わいがあるところが大衆演劇のおもしろいところ。
おぐら座について申しますと、初心者・常連を問わずお客さんが劇団や劇場に親しんでもらうためのさまざまな工夫やサービスが見受けられてとても好もしい。

お客さんが撮った写真のギャラリー。
これを見ていましたら、ある座員がやってきて、自分のプロフィールの写真をお客さんにもらったという写真に付け替えていました。写真が座員とお客さんとのコミュニケーションツールになっているようです。
その他、役者さんにお誕生日を祝ってもらえるイベントなど、他の劇場にはないサービスをいろいろ提供しています。

お客さんへのプレゼントなど日替わりイベントも充実しています。
この日はお客さん全員に大入り袋のプレゼントがありました。この袋はくじにもなっていて、別途プレゼントを記した紙が入っている袋もあるとのこと。残念ながら私はプレゼントは当たりませんでした。
おぐら座はスタッフの方が明るく楽しく経営している雰囲気が感じられて私の気分も和やかになります。

廊下のつきあたり、劇場入口前の下足箱。

劇場内後方より

劇場内前方から後方を見たところ

前方の座椅子席

後方中央の座椅子席

小上がりになっている後方席

花道

貸しブランケット。
注意事項が書かれた掲示があります。
芝居の撮影(写真も動画も)はNG、舞踊ショーは写真OK・動画NG、は大衆演劇ファンなら常識的なルールですが、このように初心者の方のために掲示するのが親切だと思います。
第一部顔見せミニショーの後、小腹が減ったので売店へ行きました。

おぐら座入ってすぐ左に売店があります。
スナック菓子、カップラーメン、お茶、ジュース、コーヒー、お酒(ビール、チューハイ、ワンカップ)などの他、おにぎりやお弁当も撃っています。
私はおぐら座名物というたこ焼きを注文しました。作り置きしないというのがこだわりのよう。
売店のお姉さんは、できたら持ってゆくので劇場にいてくださいと言って、たこ焼きを作り始めました。
入口近くにおぐら座に関する新聞記事の切り抜きがいくつか貼ってありました。
社長がおぐら座を立ち上げたいきさつも書かれています。市内でバンド活動をしていた社長が「舞台と観客が一体になる」魅力を芝居でも伝えてみようと始めたそうです。
おぐら座は最初は駅から遠いところにあったのが、2009年5月にこの場所に移転したそうです。
「劇場は家、客は家族」というタイトルの記事には「この劇場は客、役者、従業員の距離が近くアットホームなところが魅力」という従業員さんのコメントが載っています。
記事のとおり、従業員の方がきさくで、フレンドリーにお客さんに対応していました。
第二の我が家のようにくつろげる場所。
私はやっぱりこれが大衆演劇場のあるべき姿なのではないかと思います。

劇場の座席に座っていたら第2部の芝居の時間となりました。場内の照明が暗くなったときに、お姉さんができたてのたこ焼きを私の席まで持って来てくれました。
たこ焼きを食べながらの芝居見物となりました。
とても私好みの劇場なのですが残念なところもありました。
それは舞台の低さ。

舞台が高くないので、前の席の方の頭が視界に入って気になってしまいます。
もともと劇場でなかった場所を転用して大衆演劇場にすることがあります。映画館を改修した劇場は当然ながらかなり見やすいのですが、そうでない場所を大衆演劇場にする場合、どうしても天井の低さの問題がでてしまいます。
天井が低いから舞台を高くできない。これはなかなか難しい問題です。舞台が低いので客席を階段状にしているところもありますね。

役者が座ると特に前の席の方の頭が気になってしまう。

まあ私がこれほど気にしてしまうのはカメラを構えているからだと思います。
カメラのこと(視界のこと)など気にせず、ゆったりとくつろいで観るのが正しい大衆演劇の楽しみ方でしょう。
東京から金沢へ電車1本で行けるようになりました。
金沢へはたくさんの観光客が訪れるでしょう。
そのような大きな賑わいから少し離れたところに、地元の方がくつろぐいこいの場としてささやかな賑わいを見せている大衆演劇場があります。そこを訪れ、レポートできたことは私のささやかな喜びです。
(2014年9月探訪)