静かな温泉街の静かな建物の賑やか劇場 「あじさい劇場」
「あじさい劇場」は2013年9月にオープンした大衆演劇場です。
2014年9月、あじさい劇場を目指して、愛知県は蒲郡市の西方にある形原(かたはら)温泉に向かいました。
東海道本線三ヶ根駅から宿の車で送迎してもらう、というのがこの温泉地への一般的な行き方のようです。
この日は天気もよく散歩日和だったので、形原温泉への地図上での最寄駅、名鉄蒲郡線三河鹿島駅から歩いて行くことにしました。

三河鹿島駅

「形原温泉」の交差点が見えてきました。

形原温泉には「あじさいの里」という観光名所があり、大きな看板がでています。

ここにも「あじさいの里」の看板

「あじさいの里 形原温泉」というゲートをくぐり温泉街に入ります。
といってもこの温泉街には現在営業している宿はほとんどない感じ・・・
このゲートの左奥に見える大きな建物「山田館」にこの日は宿泊しました。
あたたかいおもてなしのよい宿でした。
山田館に荷物を預けて、再び散策。

ここが温泉街の中心です、と主張しているかのようなロータリーがあります。
中心の島に白い彫刻が設置されている。
今日は土曜日。
街は静か。
人の気配といえば、道ばたに座って話をしている2人のおばあちゃんくらいだ。

ロータリーそばにある建物。
営業中と書いてあるが何を営業する場所なのかがわからない。
もちろん中には誰もいない。

近くの建物に貼ってあったあじさい劇場のチラシ。
昼公演 12時30分~
夜公演(土日のみ) 18:00~
料金 当日券1400円 前売券1200円 シルバー(65才以上)1300円
毎月初日、落日は1000円デー開催。
JR東海道線「三ヶ根駅」下車 タクシー7分
お電話にて「三ヶ根駅」まで送迎致します。
と書いてある。
演劇グラフには昼の部13:00~と記載されているのでそのつもりで来たのだけれども、いつからか変わったらしい。
公演時間や公演日が変更になることは大衆演劇では珍しいことではない。
だから遠くの劇場に行く際は事前のリサーチが大切だ。

レトロな建物を発見。
寂れてしまった形原温泉街を象徴するかのような旅館。

この旅館のお向かいに、「あじさい劇場」を擁するという新葵荘がありました。
まだ時間があるので、あじさいの里に行ってみることにします。

あじさいの里入口。
ここは誰でも自由に入れる公園です。
誰もいない。

季節が違うからもちろんあじさいは咲いていない。
シーズンにはこの斜面一面にあじさいが咲き誇っているのでしょう。
12時近くになったので「あじさい劇場」に向かいます。

新葵荘の建物に設置された看板。
手作りの味わい。
看板に従って左に進みます。

別の角度から見た新葵荘。
ここから見る限り、ここで大衆演劇が行われているというような雰囲気はない。
そしてあたりには誰もおらず静かだ。
新葵荘の玄関に入ってみる。

1階のエントランス。
「葵デイサービス」の看板がある。ここは高齢者向けのデイサービスを行っている施設なのです。
しかしこの活動感のなさはどうしたことか。
外光が差し込んできているが、照明はついておらず、中は薄暗い。
ロビーはおろか受付にも誰もいない。
時間が止まっているかのようだ。

小さな看板に「5F 大衆演劇場」の表記が。
よかった、やっぱりここで大衆演劇をやっているんだ。
安堵感を胸に、看板の指示どおりに左方のエレベーターへ。
ずいぶん年代が古そうなエレベーター。
ボタンを押した後の反応が現代のものよりはだいぶ鈍い。
乗り心地はゴンドラといった感じ。
5階に到着しガラガラと扉が開く。
そこはただの廊下。
無機質な廊下。

狭い廊下を進む。
ドアが開けっ放しの小部屋を横目に通過する。
雀卓や空き缶などが散らかっているのが見えた。長い間使われずに放置されている部屋のようである。
もうしばらく進むと、右手にまたドアが開け放たれた部屋が。
中からテレビの音が聞こえてくる。
ただ、あたりに人がいる気配はない。
左手に別の廊下があらわれた。つまり廊下は左折とまっすぐの二つにわかれる。
左の道を覗きこむと、洗濯機らしきものが不気味なうなりをあげている。
ここはいったいどこなんだ?
少なくとも大衆演劇場ではなさそうだ。
四次元エレベーターで見知らぬ建物に転送されてしまったかのような感覚。
もしかしたら階を間違えて降りてしまったのかもしれない。
エレベーターに引き返す。
とりあえず1階に戻ろう。
大げさな音をたてるエレベーターから私は降りた。
相変わらずロビーには誰もいない。
ここに来るのが早かすぎたのかもしれない。
開演時間近くになれば他のお客さんが来るだろう。その方に着いてゆこう。
私はそのような作戦にでて、ロビーのソファーに腰をおろした。
まあなんとかなるでしょう、と心の中でつぶやいて落ち着こうとしてみたものの、しんとするなかを待っているうちにだんだんと不安と焦燥感がつのってくる。
まばゆい日差しが差し込むロビーは無情なほど静寂を保ったままだ。
誰もこない。
私は以前、とある大衆演劇場に行った際、そこはたいそう大きな施設だったけれども、送迎してくれた運転手と受付の男性以外の人物に誰にも(他のお客さんにも、他の従業員にも、劇団関係者にも)会わなかったという不思議めいた体験をしたことがあります。
しかし今回はそれ以上に奇妙な体験だ。
不安すぎてじっとしていられない。
もう1度四次元エレベーターに挑むことにした。
細心の注意を払って「5階」のボタンを押す。
私が行きついたのはやはりさっきの廊下であった。
道なりにひたすら進む。

廊下にこのような誘導掲示がありました。
「この先 お風呂場 宴会場」と、直進の矢印とともに書いてある。
しかしその先の突きあたりには、明らかに風呂でも宴会場でもない部屋の入口が見えている。
完全に迷子になってしまった私。
とにかくどこかに進むしかない。
そのドアにおそるおそる近づく。
玄関には、たくさんのサンダルが無造作に脱ぎ散らかしてある。
かつら入れのような箱やいろんな道具が床に置かれている。
首を伸ばして部屋の奥を覗いてみると、化粧台に座っている白塗りの女性の後ろ姿が。
うわっ、ここは楽屋じゃないか、と私は焦って廊下に飛び出た。
役者さんに気づかれないでよかった。
一体どうなっているのだ。しかし、役者と楽屋が存在したからにはこの近くに大衆演劇場があるのは間違いない、と私は別ルートの探索を開始した。
洗濯機がある廊下を抜けて、無機質な回廊をしばらく進むと、通路に暖簾のように布がぶらさがっていて、行く手はふさがっていた。
その布をくぐり抜けると・・・

私はこの写真の右奥、障子の向こうからこのスペースにたどり着いた。
人がいる。
活気がある。
大衆演劇場のロビーの雰囲気。
まるで夢から醒めたよう。
視線の奥に外光が差し込む場所が見えて、人がそこから入ってくる。
真の入口はあそこか。
私は真の出入口からいったん外に出てみた。そしてこの施設の構造を知って愕然としたのでした。

新葵荘の前の道をさらに左に坂を上ってゆきますと、このようなのぼりがあって、ここから広大な駐車場に入ることができます。

建物の入口。
ここが真の劇場出入口なのでした。
つまり新葵荘のオフィシャルな出入口とあじさい劇場の出入口は別なのです。
それならそうと、なぜ新葵荘の入口に、劇場の真の出入口へ誘導する掲示をしてくれないのだろう・・・
立地からして、この劇場のお客さんはほぼ全員が車で来ているものと思われます。
ですから、歩いて来る人を想定した誘導がおそろかになっているのでしょう。

入口の横にメダカが泳いでいる容器がありました。
「一匹100えん」
メダカを販売している劇場は世界でもここだけでありましょう。

入口の下足箱。
建物に入るとすぐ受付があり、そこで木戸銭を支払います。

ロビーを進みますと、いかにも宴会場入口らしき襖がみえます。
入ろうと思ったそのとき、例の白い障子の奥から、手に靴を持った男性がふたり、ここはどこだ??という顔をしながら出てきました。
私同様、初めてこの劇場に来て迷子になった末にここにたどり着いた方のようです。
襖を開けて宴会場に入りました。

劇場内部。
いかにも宴会場を改装したという感じです。

正面から

後方の椅子席

手書きの予告演題。
特別ショーの「名月赤城山」は翌日。観たかった。

開演時間が近づいているのに劇場にはお客さんはいません。
ただ、席にはこのように場所とりがしてあります。

場所取りをしたお客さんは、別の部屋「休憩処」でくつろいでいました。

「敬老の日 先着30名様 粗品プレゼント」という手書きの掲示。
この日は、戸田ゆかり座長率いる劇団戸田の公演でした。
「大衆演劇座長名鑑2003」によりますと、
劇団はゆかり座長の父が昭和40年頃に創立。当時は「戸田劇団」だった。初舞台は2歳8か月のとき。
一時は親子3人で「戸田ゆかりショー」でまわっていたが、再結成して「劇団戸田」となった。
とあります。
ゆかり座長のブログを読みますと、大きな苦労を乗り越えてきた劇団ということがわかります。
夫そして副座長の戸田敬次郎の死。
2011年3月11日岩手県の公演場所での被災。
そしていま、座長の3人の子供達が父の分まで頑張って劇団を引っ張っている。
そんな、応援せずにはいられない劇団です。
そしてゆかり座長の出身も愛知県(西尾)ということで、この日は劇団戸田を観に大衆演劇ファンの方がたくさん来ていました。

舞踊ショーのオープニングステージ

子役 戸田ももみ (次女 8歳)
早くも劇団の看板娘的存在として扱われています。

若手 戸田ゆうた (長男 14歳)

花形 戸田凛 (長女 16歳)
舞踊がとてもしっかりしている。私がやらなきゃ、という覚悟が伝わってきます。

戸田ゆかり座長
かっこいい立ち役

同じく座長
艶やかに美しく

ヨッパライ。
変幻自在のゆかり座長。
歌謡ステージもありました。

ラストショーは賑やかに楽しくしめくくり
これからも劇団戸田には注目してゆきたいと思います。
この後、旅館に戻って温泉に入りました。
旅先で旅役者を観て温泉に浸かる。そんな旅情が私は好きです。

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2014年9月、あじさい劇場を目指して、愛知県は蒲郡市の西方にある形原(かたはら)温泉に向かいました。
東海道本線三ヶ根駅から宿の車で送迎してもらう、というのがこの温泉地への一般的な行き方のようです。
この日は天気もよく散歩日和だったので、形原温泉への地図上での最寄駅、名鉄蒲郡線三河鹿島駅から歩いて行くことにしました。

三河鹿島駅

「形原温泉」の交差点が見えてきました。

形原温泉には「あじさいの里」という観光名所があり、大きな看板がでています。

ここにも「あじさいの里」の看板

「あじさいの里 形原温泉」というゲートをくぐり温泉街に入ります。
といってもこの温泉街には現在営業している宿はほとんどない感じ・・・
このゲートの左奥に見える大きな建物「山田館」にこの日は宿泊しました。
あたたかいおもてなしのよい宿でした。
山田館に荷物を預けて、再び散策。

ここが温泉街の中心です、と主張しているかのようなロータリーがあります。
中心の島に白い彫刻が設置されている。
今日は土曜日。
街は静か。
人の気配といえば、道ばたに座って話をしている2人のおばあちゃんくらいだ。

ロータリーそばにある建物。
営業中と書いてあるが何を営業する場所なのかがわからない。
もちろん中には誰もいない。

近くの建物に貼ってあったあじさい劇場のチラシ。
昼公演 12時30分~
夜公演(土日のみ) 18:00~
料金 当日券1400円 前売券1200円 シルバー(65才以上)1300円
毎月初日、落日は1000円デー開催。
JR東海道線「三ヶ根駅」下車 タクシー7分
お電話にて「三ヶ根駅」まで送迎致します。
と書いてある。
演劇グラフには昼の部13:00~と記載されているのでそのつもりで来たのだけれども、いつからか変わったらしい。
公演時間や公演日が変更になることは大衆演劇では珍しいことではない。
だから遠くの劇場に行く際は事前のリサーチが大切だ。

レトロな建物を発見。
寂れてしまった形原温泉街を象徴するかのような旅館。

この旅館のお向かいに、「あじさい劇場」を擁するという新葵荘がありました。
まだ時間があるので、あじさいの里に行ってみることにします。

あじさいの里入口。
ここは誰でも自由に入れる公園です。
誰もいない。

季節が違うからもちろんあじさいは咲いていない。
シーズンにはこの斜面一面にあじさいが咲き誇っているのでしょう。
12時近くになったので「あじさい劇場」に向かいます。

新葵荘の建物に設置された看板。
手作りの味わい。
看板に従って左に進みます。

別の角度から見た新葵荘。
ここから見る限り、ここで大衆演劇が行われているというような雰囲気はない。
そしてあたりには誰もおらず静かだ。
新葵荘の玄関に入ってみる。

1階のエントランス。
「葵デイサービス」の看板がある。ここは高齢者向けのデイサービスを行っている施設なのです。
しかしこの活動感のなさはどうしたことか。
外光が差し込んできているが、照明はついておらず、中は薄暗い。
ロビーはおろか受付にも誰もいない。
時間が止まっているかのようだ。

小さな看板に「5F 大衆演劇場」の表記が。
よかった、やっぱりここで大衆演劇をやっているんだ。
安堵感を胸に、看板の指示どおりに左方のエレベーターへ。
ずいぶん年代が古そうなエレベーター。
ボタンを押した後の反応が現代のものよりはだいぶ鈍い。
乗り心地はゴンドラといった感じ。
5階に到着しガラガラと扉が開く。
そこはただの廊下。
無機質な廊下。

狭い廊下を進む。
ドアが開けっ放しの小部屋を横目に通過する。
雀卓や空き缶などが散らかっているのが見えた。長い間使われずに放置されている部屋のようである。
もうしばらく進むと、右手にまたドアが開け放たれた部屋が。
中からテレビの音が聞こえてくる。
ただ、あたりに人がいる気配はない。
左手に別の廊下があらわれた。つまり廊下は左折とまっすぐの二つにわかれる。
左の道を覗きこむと、洗濯機らしきものが不気味なうなりをあげている。
ここはいったいどこなんだ?
少なくとも大衆演劇場ではなさそうだ。
四次元エレベーターで見知らぬ建物に転送されてしまったかのような感覚。
もしかしたら階を間違えて降りてしまったのかもしれない。
エレベーターに引き返す。
とりあえず1階に戻ろう。
大げさな音をたてるエレベーターから私は降りた。
相変わらずロビーには誰もいない。
ここに来るのが早かすぎたのかもしれない。
開演時間近くになれば他のお客さんが来るだろう。その方に着いてゆこう。
私はそのような作戦にでて、ロビーのソファーに腰をおろした。
まあなんとかなるでしょう、と心の中でつぶやいて落ち着こうとしてみたものの、しんとするなかを待っているうちにだんだんと不安と焦燥感がつのってくる。
まばゆい日差しが差し込むロビーは無情なほど静寂を保ったままだ。
誰もこない。
私は以前、とある大衆演劇場に行った際、そこはたいそう大きな施設だったけれども、送迎してくれた運転手と受付の男性以外の人物に誰にも(他のお客さんにも、他の従業員にも、劇団関係者にも)会わなかったという不思議めいた体験をしたことがあります。
しかし今回はそれ以上に奇妙な体験だ。
不安すぎてじっとしていられない。
もう1度四次元エレベーターに挑むことにした。
細心の注意を払って「5階」のボタンを押す。
私が行きついたのはやはりさっきの廊下であった。
道なりにひたすら進む。

廊下にこのような誘導掲示がありました。
「この先 お風呂場 宴会場」と、直進の矢印とともに書いてある。
しかしその先の突きあたりには、明らかに風呂でも宴会場でもない部屋の入口が見えている。
完全に迷子になってしまった私。
とにかくどこかに進むしかない。
そのドアにおそるおそる近づく。
玄関には、たくさんのサンダルが無造作に脱ぎ散らかしてある。
かつら入れのような箱やいろんな道具が床に置かれている。
首を伸ばして部屋の奥を覗いてみると、化粧台に座っている白塗りの女性の後ろ姿が。
うわっ、ここは楽屋じゃないか、と私は焦って廊下に飛び出た。
役者さんに気づかれないでよかった。
一体どうなっているのだ。しかし、役者と楽屋が存在したからにはこの近くに大衆演劇場があるのは間違いない、と私は別ルートの探索を開始した。
洗濯機がある廊下を抜けて、無機質な回廊をしばらく進むと、通路に暖簾のように布がぶらさがっていて、行く手はふさがっていた。
その布をくぐり抜けると・・・

私はこの写真の右奥、障子の向こうからこのスペースにたどり着いた。
人がいる。
活気がある。
大衆演劇場のロビーの雰囲気。
まるで夢から醒めたよう。
視線の奥に外光が差し込む場所が見えて、人がそこから入ってくる。
真の入口はあそこか。
私は真の出入口からいったん外に出てみた。そしてこの施設の構造を知って愕然としたのでした。

新葵荘の前の道をさらに左に坂を上ってゆきますと、このようなのぼりがあって、ここから広大な駐車場に入ることができます。

建物の入口。
ここが真の劇場出入口なのでした。
つまり新葵荘のオフィシャルな出入口とあじさい劇場の出入口は別なのです。
それならそうと、なぜ新葵荘の入口に、劇場の真の出入口へ誘導する掲示をしてくれないのだろう・・・
立地からして、この劇場のお客さんはほぼ全員が車で来ているものと思われます。
ですから、歩いて来る人を想定した誘導がおそろかになっているのでしょう。

入口の横にメダカが泳いでいる容器がありました。
「一匹100えん」
メダカを販売している劇場は世界でもここだけでありましょう。

入口の下足箱。
建物に入るとすぐ受付があり、そこで木戸銭を支払います。

ロビーを進みますと、いかにも宴会場入口らしき襖がみえます。
入ろうと思ったそのとき、例の白い障子の奥から、手に靴を持った男性がふたり、ここはどこだ??という顔をしながら出てきました。
私同様、初めてこの劇場に来て迷子になった末にここにたどり着いた方のようです。
襖を開けて宴会場に入りました。

劇場内部。
いかにも宴会場を改装したという感じです。

正面から

後方の椅子席

手書きの予告演題。
特別ショーの「名月赤城山」は翌日。観たかった。

開演時間が近づいているのに劇場にはお客さんはいません。
ただ、席にはこのように場所とりがしてあります。

場所取りをしたお客さんは、別の部屋「休憩処」でくつろいでいました。

「敬老の日 先着30名様 粗品プレゼント」という手書きの掲示。
この日は、戸田ゆかり座長率いる劇団戸田の公演でした。
「大衆演劇座長名鑑2003」によりますと、
劇団はゆかり座長の父が昭和40年頃に創立。当時は「戸田劇団」だった。初舞台は2歳8か月のとき。
一時は親子3人で「戸田ゆかりショー」でまわっていたが、再結成して「劇団戸田」となった。
とあります。
ゆかり座長のブログを読みますと、大きな苦労を乗り越えてきた劇団ということがわかります。
夫そして副座長の戸田敬次郎の死。
2011年3月11日岩手県の公演場所での被災。
そしていま、座長の3人の子供達が父の分まで頑張って劇団を引っ張っている。
そんな、応援せずにはいられない劇団です。
そしてゆかり座長の出身も愛知県(西尾)ということで、この日は劇団戸田を観に大衆演劇ファンの方がたくさん来ていました。

舞踊ショーのオープニングステージ

子役 戸田ももみ (次女 8歳)
早くも劇団の看板娘的存在として扱われています。

若手 戸田ゆうた (長男 14歳)

花形 戸田凛 (長女 16歳)
舞踊がとてもしっかりしている。私がやらなきゃ、という覚悟が伝わってきます。

戸田ゆかり座長
かっこいい立ち役

同じく座長
艶やかに美しく

ヨッパライ。
変幻自在のゆかり座長。
歌謡ステージもありました。

ラストショーは賑やかに楽しくしめくくり
これからも劇団戸田には注目してゆきたいと思います。
この後、旅館に戻って温泉に入りました。
旅先で旅役者を観て温泉に浸かる。そんな旅情が私は好きです。

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