大衆演劇と浪曲で楽しむ東京① 小岩湯宴ランド 劇団新と浪花ぶしの会
大衆演劇と浪曲で楽しむ東京①
小岩湯宴ランド 劇団新と浪花ぶしの会
私は大衆演劇だけでなく浪曲という大衆芸能も好きだ。
大衆演劇も浪曲も同じ日に楽しめてしまう全国唯一?の施設が東京にある。
「小岩湯宴ランド」は東京で唯一、常打ちで大衆演劇公演を行っているセンター。
ここでは月に1度「浪花ぶしの会」の日がある。
浪花節=浪曲。つまり浪曲公演が行われる日なのです。
湯宴ランドの大衆演劇の昼の部は13:30~16:00、夜の部は18:30~21:00。
昼の部と夜の部の間の時間を埋めるようにほぼ毎日、16:30からイベントが行われます。
基本は、温泉ランド定番の「ビンゴ大会」ですが、歌謡ショーや落語のときもあります。
そして、大衆演劇<昼の部>と<夜の部>の間に浪曲を行うという、まるで私のためにあるような日が月に1度やってきます。
この「浪花ぶしの会」があるのは決まって火曜日。
火曜日に会議が入ることが多い私はなかなかこの日に仕事を休むことができませんでした。
機会をうかがうこと数年。
2014年3月、ついに浪花ぶしの会の当日に振替休暇を取得することが実現しました。

小岩駅から歩いて数分。ここが湯宴ランド。

入口扉脇の掲示。
今月は東京大衆演劇協会所属劇団新。
入口で靴を下駄箱に入れて受付へ。
浮足立っていた私はここでミステークに気づく。
演劇グラフのクーポン券を忘れてしまった。あれがあれば1,575円で入場できたのに。(定価は2,415円)
仕方なく普通の会員料金1,890円で入館。私は小市民なのでこういうことでとてもくやしがるのであります。

館内の掲示「今月の湯宴寄席」
今日の浪花ぶしの会の出演者は、東家浦太郎、東家孝太郎です。個人的には当りの日。

「浪花ぶしの会」の掲示

なにはともあれ、まずはお風呂へ。

のんびりお風呂とサウナを楽しんだ後、7階の湯宴座へ。
土日はお客さんでいっぱいだけれども平日は席の確保には苦労しない。

この日のお外題。
ファミリー劇団「劇団新」の公演の始まり。
昼の部のお芝居は定番の「平公の恋」
何人かの座長の平公を見ましたが今回見た龍新が一番よかった。
フガフガ声をいかに客にストレスなく聞かせるかがポイント。

舞踊ショー。
龍新座長の弟 龍錦16歳、妹 小龍優14歳。
ちょっと見ないうちにこの二人が役者としてとても成長していた。
特に小龍優はこの若さでアドリブ上等の溌剌としたパフォーマンス。今後が楽しみ。
錦は今アニメにはまっていて、現実の女の子よりアニメキャラの方が今は好きらしく、お兄さんの龍新が心配していました。

劇団指導後見、龍児
実はこの日は3月11日、大震災から3年目でした。
龍児指導後見は挨拶の際に当時のことを以下のように振り返っていました。
3年前の3月も劇団新は小岩湯宴ランドで公演をしていた。
章劇の澤村章太郎座長と澤村蓮がゲストで来ていた。
第1部のお芝居が終わって2部が始まる前に地震が起こった。舞台上の上手・下手にある照明機材がのったメタルラックなどをみんなであわてておさえた。舞台袖にあった機材が落ちてきて龍児後見の頭に落ちた。劇団員が救急車を呼んだ。約3時間後に救急車が湯宴ランドに到着し龍児後見は運ばれた。
ということがあったそうです。

特別出演桂木昇。桑田劇団座長との肩書きでした。
私が大衆演劇を見始めたときにはもう桑田劇団は活動していなかった(と思う)。
一度見てみたかった役者でした。

桂木昇の女形

昼の部ラストショー。
魔王のようないでたちの龍新座長。
いつもであれば昼の部が終わると、お客さんの多くは4階に流れる。
16:30からビンゴゲームが始まるのです。
食事処も兼ねた4階敬天の間はビンゴをもったお客さんでいっぱいになります。

ところが今日は浪花ぶしの会の日なのでビンゴはなし。敬天の間はこのように閑散としておりました。
ビンゴではなく歌謡ショーが行われることがあります。その場合もこの部屋が会場となります。
私は浪曲公演もここでやるものと早合点していましたが、別の間で行われることに当日になって気が付きました。
湯宴寄席(落語・浪曲)は4階の「ふれあいの間」というところで行われます。

ふれあいの間の前に浪花ぶしの会の掲示がでていました。
私はこの部屋に入るのは今日が初めてです(というかこんなところに広間があったことを知りませんでした)

ふれあいの間

屏風、テーブルかけ、マイクがセットしてあり準備万端

お客さんがタオルで席取りするのは大衆演劇場っぽい。

寄席らしさを演出するためにとりつけられたのだろう提灯。
でもいまいち部屋と調和していない。
開演を待つ間部屋にBGMはなし。なにかさみしい。
開演時間近くにになって席取りをしていたお客さんが部屋に戻ってきました。
集まった客さんは22名。男12、女10と約半々。
私を含む20名は湯宴ランドの館内着を着ています。おそらくみなさん大衆演劇メインで来た方でしょう。
もう2名は私服。木馬亭でもお見かけしたことのあるあの方々は浦太郎師匠のファンと思われます。
湯宴ランド従業員の司会で会が始まりました。
この司会がさえないというか、まあ従業員が事務的にやっているのだから当然でしょうけれども、場が盛り上がらない。
客席にも「これから始まる浪曲を楽しもう」という空気がない。
この雰囲気でトップバッターはやりずらいだろうなー。と思っているうちに東家孝太郎が登場。
演目は「闇に散る小判」
浪曲師がはじめの節をうなり終える。木馬亭であればここで拍手が起こる。がここでは誰も拍手しない。ほとんどのお客さんは拍手のしどころを知らないのだろうからそれはそうでしょう。ここは私と浦太郎ファンの3人が率先して拍手をして盛り上げるべきところ・・・だったのかもしれませんが、「一人だけ拍手」という気まずい雰囲気になる確率の方が高いと思われました。
東家孝太郎の一席が終わって、めくりの名前が変わります。
めくりの紙はプリンターで出力したものをつなげて作ってあります。従業員スタッフの作品でしょう。

続いて登場したのが浦太郎師匠。
先ほどのは弟子の孝太郎、入ってまだ2,3年で未熟です。私も未熟ですが勉強させてもらいます。
ここの浪曲会のメンバーは私が決めております。今日は港家小柳の出演の予定でしたが、病気になりましたので、急遽私が代役を務めることとなりました。
まずこのようなことを浦太郎師匠は述べてすぐ口演に入りました。
演目は「王将一代」
私は浦太郎師匠が太田英夫だった頃の「王将一代」のビデオ(NHK日本の話芸)を見たことがあります。
どうもこの日の浦太郎師匠は調子が悪かったようで、啖呵につまる場面が何度かありました。
浦太郎師匠の一席が拍手とともに終わり、師匠の退場とともにまた拍手。
続いてお客さんもふれあいの間から出てゆきます。
ふれあいの間は、広さも適切で舞台・マイク・椅子・畳など浪曲会場のハコとしては申し分ないですが、どうも気分がでない。どうやったら寄席に出かけたときのうきうき感がこの場でも味わえるようになるだろうか、などと考えながら私は会場をあとにしたのでした。
レストエリアでちょっと寝て、
18:30からの夜の部を観劇。

舞踊ショーでの龍新座長
夜の部を観終わってまたひとっ風呂あびて、
この日は帰りに小岩で飲まずにまっすぐ帰宅しました。
小岩湯宴ランド 劇団新と浪花ぶしの会
私は大衆演劇だけでなく浪曲という大衆芸能も好きだ。
大衆演劇も浪曲も同じ日に楽しめてしまう全国唯一?の施設が東京にある。
「小岩湯宴ランド」は東京で唯一、常打ちで大衆演劇公演を行っているセンター。
ここでは月に1度「浪花ぶしの会」の日がある。
浪花節=浪曲。つまり浪曲公演が行われる日なのです。
湯宴ランドの大衆演劇の昼の部は13:30~16:00、夜の部は18:30~21:00。
昼の部と夜の部の間の時間を埋めるようにほぼ毎日、16:30からイベントが行われます。
基本は、温泉ランド定番の「ビンゴ大会」ですが、歌謡ショーや落語のときもあります。
そして、大衆演劇<昼の部>と<夜の部>の間に浪曲を行うという、まるで私のためにあるような日が月に1度やってきます。
この「浪花ぶしの会」があるのは決まって火曜日。
火曜日に会議が入ることが多い私はなかなかこの日に仕事を休むことができませんでした。
機会をうかがうこと数年。
2014年3月、ついに浪花ぶしの会の当日に振替休暇を取得することが実現しました。

小岩駅から歩いて数分。ここが湯宴ランド。

入口扉脇の掲示。
今月は東京大衆演劇協会所属劇団新。
入口で靴を下駄箱に入れて受付へ。
浮足立っていた私はここでミステークに気づく。
演劇グラフのクーポン券を忘れてしまった。あれがあれば1,575円で入場できたのに。(定価は2,415円)
仕方なく普通の会員料金1,890円で入館。私は小市民なのでこういうことでとてもくやしがるのであります。

館内の掲示「今月の湯宴寄席」
今日の浪花ぶしの会の出演者は、東家浦太郎、東家孝太郎です。個人的には当りの日。

「浪花ぶしの会」の掲示

なにはともあれ、まずはお風呂へ。

のんびりお風呂とサウナを楽しんだ後、7階の湯宴座へ。
土日はお客さんでいっぱいだけれども平日は席の確保には苦労しない。

この日のお外題。
ファミリー劇団「劇団新」の公演の始まり。
昼の部のお芝居は定番の「平公の恋」
何人かの座長の平公を見ましたが今回見た龍新が一番よかった。
フガフガ声をいかに客にストレスなく聞かせるかがポイント。

舞踊ショー。
龍新座長の弟 龍錦16歳、妹 小龍優14歳。
ちょっと見ないうちにこの二人が役者としてとても成長していた。
特に小龍優はこの若さでアドリブ上等の溌剌としたパフォーマンス。今後が楽しみ。
錦は今アニメにはまっていて、現実の女の子よりアニメキャラの方が今は好きらしく、お兄さんの龍新が心配していました。

劇団指導後見、龍児
実はこの日は3月11日、大震災から3年目でした。
龍児指導後見は挨拶の際に当時のことを以下のように振り返っていました。
3年前の3月も劇団新は小岩湯宴ランドで公演をしていた。
章劇の澤村章太郎座長と澤村蓮がゲストで来ていた。
第1部のお芝居が終わって2部が始まる前に地震が起こった。舞台上の上手・下手にある照明機材がのったメタルラックなどをみんなであわてておさえた。舞台袖にあった機材が落ちてきて龍児後見の頭に落ちた。劇団員が救急車を呼んだ。約3時間後に救急車が湯宴ランドに到着し龍児後見は運ばれた。
ということがあったそうです。

特別出演桂木昇。桑田劇団座長との肩書きでした。
私が大衆演劇を見始めたときにはもう桑田劇団は活動していなかった(と思う)。
一度見てみたかった役者でした。

桂木昇の女形

昼の部ラストショー。
魔王のようないでたちの龍新座長。
いつもであれば昼の部が終わると、お客さんの多くは4階に流れる。
16:30からビンゴゲームが始まるのです。
食事処も兼ねた4階敬天の間はビンゴをもったお客さんでいっぱいになります。

ところが今日は浪花ぶしの会の日なのでビンゴはなし。敬天の間はこのように閑散としておりました。
ビンゴではなく歌謡ショーが行われることがあります。その場合もこの部屋が会場となります。
私は浪曲公演もここでやるものと早合点していましたが、別の間で行われることに当日になって気が付きました。
湯宴寄席(落語・浪曲)は4階の「ふれあいの間」というところで行われます。

ふれあいの間の前に浪花ぶしの会の掲示がでていました。
私はこの部屋に入るのは今日が初めてです(というかこんなところに広間があったことを知りませんでした)

ふれあいの間

屏風、テーブルかけ、マイクがセットしてあり準備万端

お客さんがタオルで席取りするのは大衆演劇場っぽい。

寄席らしさを演出するためにとりつけられたのだろう提灯。
でもいまいち部屋と調和していない。
開演を待つ間部屋にBGMはなし。なにかさみしい。
開演時間近くにになって席取りをしていたお客さんが部屋に戻ってきました。
集まった客さんは22名。男12、女10と約半々。
私を含む20名は湯宴ランドの館内着を着ています。おそらくみなさん大衆演劇メインで来た方でしょう。
もう2名は私服。木馬亭でもお見かけしたことのあるあの方々は浦太郎師匠のファンと思われます。
湯宴ランド従業員の司会で会が始まりました。
この司会がさえないというか、まあ従業員が事務的にやっているのだから当然でしょうけれども、場が盛り上がらない。
客席にも「これから始まる浪曲を楽しもう」という空気がない。
この雰囲気でトップバッターはやりずらいだろうなー。と思っているうちに東家孝太郎が登場。
演目は「闇に散る小判」
浪曲師がはじめの節をうなり終える。木馬亭であればここで拍手が起こる。がここでは誰も拍手しない。ほとんどのお客さんは拍手のしどころを知らないのだろうからそれはそうでしょう。ここは私と浦太郎ファンの3人が率先して拍手をして盛り上げるべきところ・・・だったのかもしれませんが、「一人だけ拍手」という気まずい雰囲気になる確率の方が高いと思われました。
東家孝太郎の一席が終わって、めくりの名前が変わります。
めくりの紙はプリンターで出力したものをつなげて作ってあります。従業員スタッフの作品でしょう。

続いて登場したのが浦太郎師匠。
先ほどのは弟子の孝太郎、入ってまだ2,3年で未熟です。私も未熟ですが勉強させてもらいます。
ここの浪曲会のメンバーは私が決めております。今日は港家小柳の出演の予定でしたが、病気になりましたので、急遽私が代役を務めることとなりました。
まずこのようなことを浦太郎師匠は述べてすぐ口演に入りました。
演目は「王将一代」
私は浦太郎師匠が太田英夫だった頃の「王将一代」のビデオ(NHK日本の話芸)を見たことがあります。
どうもこの日の浦太郎師匠は調子が悪かったようで、啖呵につまる場面が何度かありました。
浦太郎師匠の一席が拍手とともに終わり、師匠の退場とともにまた拍手。
続いてお客さんもふれあいの間から出てゆきます。
ふれあいの間は、広さも適切で舞台・マイク・椅子・畳など浪曲会場のハコとしては申し分ないですが、どうも気分がでない。どうやったら寄席に出かけたときのうきうき感がこの場でも味わえるようになるだろうか、などと考えながら私は会場をあとにしたのでした。
レストエリアでちょっと寝て、
18:30からの夜の部を観劇。

舞踊ショーでの龍新座長
夜の部を観終わってまたひとっ風呂あびて、
この日は帰りに小岩で飲まずにまっすぐ帰宅しました。