半島の温泉街の旅情と旅芝居 「西浦温泉 葵」
私は鉄道での旅の途中。ここは愛知県。名鉄蒲郡線上り電車の中。

電車に揺られて車窓を眺める。
海の向こうに見えてきたのは西浦温泉街がある西浦半島。

西浦温泉への玄関口西浦駅で赤い電車を降りる。
さみしげな無人駅。

駅前の看板

西浦温泉各旅館共同運行の送迎バスがお出迎え。

送迎バスが西浦温泉街へ入ってゆきます。

ここが目的地、「葵」というホテル。2012年6月から大衆演劇公演が行われています。
旅館事業を展開する海栄RYOKANSグループのホテル。
2013年に大衆演劇公演をはじめたホテル奥道後も2012年12月に海栄RYOKANSグループになっています。

大きなリゾートホテルの壁面にくくりつけられて不調和感がいなめないのぼり。
「上延生ヘルスセンター与利」の文字が何故だか旅愁を誘う。

ホテルに荷物を預けて散歩。
小さな半島の先の方は丘になっていて、その上に大きな観光ホテルがたくさん立ち並んでいます。
丘を下りて海岸沿いの遊歩道へ。しばらく歩くと砂浜に出ました。
人影はまばら。このさみしさ、静けさが私には心地よい。
高台にある「葵」が浜辺から見えました。
将棋の名人戦が行われる銀波荘もこの辺にあります。

シャッターが下りている店。
国内唯一33センチロケット弾
紙製鉄棒・貝製おたま等 代用生活品
特攻隊員ハチマキ、御賜盃・タバコ
戦争資料館のようなところだったのでしょうか。
散歩を終えてホテルの客室へ。

部屋から先ほどの浜辺を見下ろす。

ホテル内廊下の掲示。
「葵の館内各所には、徳川創成期に生きた姫たちが紹介されています」
そうか三河は徳川ゆかりの地。葵の名前の意味に気づきました。

葵の夕食。
観劇+宿泊(1泊2食)で11,400円(税込)のプランを利用しました。
大衆演劇公演は基本昼の部のみ。
本日は土曜日。土曜日だけ夜に舞踊ショーがあります。一般の宿泊者にも大衆演劇を楽しんでいただこうという趣向でしょう。

地下にある広間「海栄座」で大衆演劇公演は行われます。

投光機

花道。
舞踊ショーが始まりました。予想通りお客さんは少ない。大衆演劇目当てでここに来た人は私ぐらいしかいないだろうと思っていたら、他にも大衆演劇好きの方(おそらく劇団のファンの方)が1組前の方に座っていました。

劇団花月によるショー。照明が昭和テイスト。私は旅先でほろ酔いの浴衣姿。いいなこの感じ。

翌日の朝食(バイキング)。
私は旅先ではごはんを食べるのがとても遅い。この日は指定された朝食時間(~8:30)をオーバーしてしまいました。
そのうち劇団員の皆さんが朝食会場にやってきました。
ガラス窓に海と空が広がる大きな食堂で、旅役者と私が食事している。
どちらも旅人。私は現実のしがらみから解放された自由な観光客。あちらは舞台の上も外もひっくるめて旅であり日々の営み。ほんのささいな食事の一風景にもそこには私の知らぬ共同体としての規律や作法があることが見てとれる。悲喜交々をわかち合ったり胸に秘めたりしながら共同生活を送っているのだろう彼らの胸中に思いを馳せながら、私はそっと食堂を後にする。

昼の部は13時から。
昨日の舞踊ショーよりはずいぶん客席が賑やかになりました。

セルフのお水・お茶コーナー。
もちろんお酒も販売しています。

昼の部のお芝居が終わったあとの口上挨拶。
この後昼の部の後半の舞踊ショーを観てホテルを出発しました。
ホテルのスタッフが西浦駅まで車で送迎してくださいました。
蒲郡で乗り換えて豊橋まで行って新幹線で帰京します。

旅の帰路の特急電車内でプチ宴会するのが私の楽しみ。
蒲郡駅前のスーパーで買った愛知県知立市の名物だという和菓子「あんまき」をいただきました。
新幹線が品川駅に近づくと、私の感覚はいやおうなく現実に引き戻されます。
あの海と空に囲まれた小さな半島の丘の旅芝居が遠い別世界のことのように思えてくるのでした。
(2013年6月探訪)

電車に揺られて車窓を眺める。
海の向こうに見えてきたのは西浦温泉街がある西浦半島。

西浦温泉への玄関口西浦駅で赤い電車を降りる。
さみしげな無人駅。

駅前の看板

西浦温泉各旅館共同運行の送迎バスがお出迎え。

送迎バスが西浦温泉街へ入ってゆきます。

ここが目的地、「葵」というホテル。2012年6月から大衆演劇公演が行われています。
旅館事業を展開する海栄RYOKANSグループのホテル。
2013年に大衆演劇公演をはじめたホテル奥道後も2012年12月に海栄RYOKANSグループになっています。

大きなリゾートホテルの壁面にくくりつけられて不調和感がいなめないのぼり。
「上延生ヘルスセンター与利」の文字が何故だか旅愁を誘う。

ホテルに荷物を預けて散歩。
小さな半島の先の方は丘になっていて、その上に大きな観光ホテルがたくさん立ち並んでいます。
丘を下りて海岸沿いの遊歩道へ。しばらく歩くと砂浜に出ました。
人影はまばら。このさみしさ、静けさが私には心地よい。
高台にある「葵」が浜辺から見えました。
将棋の名人戦が行われる銀波荘もこの辺にあります。

シャッターが下りている店。
国内唯一33センチロケット弾
紙製鉄棒・貝製おたま等 代用生活品
特攻隊員ハチマキ、御賜盃・タバコ
戦争資料館のようなところだったのでしょうか。
散歩を終えてホテルの客室へ。

部屋から先ほどの浜辺を見下ろす。

ホテル内廊下の掲示。
「葵の館内各所には、徳川創成期に生きた姫たちが紹介されています」
そうか三河は徳川ゆかりの地。葵の名前の意味に気づきました。

葵の夕食。
観劇+宿泊(1泊2食)で11,400円(税込)のプランを利用しました。
大衆演劇公演は基本昼の部のみ。
本日は土曜日。土曜日だけ夜に舞踊ショーがあります。一般の宿泊者にも大衆演劇を楽しんでいただこうという趣向でしょう。

地下にある広間「海栄座」で大衆演劇公演は行われます。

投光機

花道。
舞踊ショーが始まりました。予想通りお客さんは少ない。大衆演劇目当てでここに来た人は私ぐらいしかいないだろうと思っていたら、他にも大衆演劇好きの方(おそらく劇団のファンの方)が1組前の方に座っていました。

劇団花月によるショー。照明が昭和テイスト。私は旅先でほろ酔いの浴衣姿。いいなこの感じ。

翌日の朝食(バイキング)。
私は旅先ではごはんを食べるのがとても遅い。この日は指定された朝食時間(~8:30)をオーバーしてしまいました。
そのうち劇団員の皆さんが朝食会場にやってきました。
ガラス窓に海と空が広がる大きな食堂で、旅役者と私が食事している。
どちらも旅人。私は現実のしがらみから解放された自由な観光客。あちらは舞台の上も外もひっくるめて旅であり日々の営み。ほんのささいな食事の一風景にもそこには私の知らぬ共同体としての規律や作法があることが見てとれる。悲喜交々をわかち合ったり胸に秘めたりしながら共同生活を送っているのだろう彼らの胸中に思いを馳せながら、私はそっと食堂を後にする。

昼の部は13時から。
昨日の舞踊ショーよりはずいぶん客席が賑やかになりました。

セルフのお水・お茶コーナー。
もちろんお酒も販売しています。

昼の部のお芝居が終わったあとの口上挨拶。
この後昼の部の後半の舞踊ショーを観てホテルを出発しました。
ホテルのスタッフが西浦駅まで車で送迎してくださいました。
蒲郡で乗り換えて豊橋まで行って新幹線で帰京します。

旅の帰路の特急電車内でプチ宴会するのが私の楽しみ。
蒲郡駅前のスーパーで買った愛知県知立市の名物だという和菓子「あんまき」をいただきました。
新幹線が品川駅に近づくと、私の感覚はいやおうなく現実に引き戻されます。
あの海と空に囲まれた小さな半島の丘の旅芝居が遠い別世界のことのように思えてくるのでした。
(2013年6月探訪)