蔵のまちにある蔵ノ街一座の拠点ホール 「812スタジオ」
蔵のまちにある蔵ノ街一座の拠点ホール 「812スタジオ」
仙台は大都市である。にもかかわらず常設の大衆演劇場はない。
いや仙台にかかわらず、宮城県内では常打ち公演にせよ単発公演にせよ、旅芝居がほとんど行われていない。
そんな宮城県内での大衆演劇公演の情報を聞きつけました。
宮城県村田町で三好辨太郎座長が立ち上げた劇団楓が公演するというのです。
私はさっそく旅に出ました。

まずは新幹線で仙台駅に到着。
村田町には鉄道が通っていないので、バスで村田町を目指します。

駅前の33番バス停。
村田町は仙台市の南西にあります。その村田町のさらに西に蔵王町があります。
ここから蔵王方面のバスに乗れば村田町に行くことができます。

高速バス案内図。
「村田町・蔵王町・遠刈田方面」と書いてあります。
このバスの終点は蔵王町にある「アクティブリゾーツ宮城蔵王」です。
このホテルは以前は「宮城蔵王ロイヤルホテル」という名前でした。
宮城蔵王ロイヤルホテルでは単発で大衆演劇公演が行われていたことがあります。以前私は、宮城蔵王ロイヤルホテルにまで行ったことがあるのですが、公演月ではないことが現地で発覚し、大衆演劇を見れずに帰ったという思い出があります。
33番バス停からバスに乗り込みました。
バスは高速道路を通って村田町・蔵王町方面に進みます。

「村田町公民館前」停留所で降りました。

停留所から南へ歩いて数分、赤いドラム缶のようなものが乗っている建物が右手に見えてきます。

それが今回目指す建物。
隣には「麺屋LUSH」というラーメン屋さんがあります。

歩道脇には三好辨太郎座長の幟が立っていました。

建物外観

1階にカフェがあります。

この建物の中にある「812スタジオ」というイベントホールで大衆演劇公演が行われます。
スタジオやカフェやラーメン屋は「YAIZOO仙台」という事務所が運営しています。

劇団楓の公演ポスター。
劇団楓はYAIZOO仙台の所属タレントとして812スタジオで活動しているのです。

入口

入口入ってすぐ右手に受付がありました。
ここで木戸銭を支払います。
木戸銭は1500円でした。

受付でチケットとストラップを受け取りました。

廊下にでかいバイクが陳列されています。
その横の入口からホールに入ります。

スタジオ内部

前方

客席。
前方はパイプ椅子。

後方はバー仕様の椅子とミニテーブル。

場内側面の壁にはタペストリーが飾られています。
タペストリーがあると大衆演劇場らしさがぐっと増しますね。

場内後方にPA卓があるのはイベントホールならでは。
この高台を利用して投光を設置していました。
開演の13時が近づくにつれ、お客さんが続々と入ってきます。ついにはほぼ満席(50名ほど)となりました。
この日は特別狂言が予告されており予約がたくさん入っていたようです。
13時に開演し、第一部のお芝居「姥捨山」が始まりました。
「楢山節考」の旅芝居版ですね。辨太郎座長が以前所属していた劇団駒三郎でも特選狂言として演じられていました。
役者がヤマをあげる場面はもちろんのこと、登場人物が歌う場面や泣く場面でも客席から拍手が起こります。宮城県は旅芝居が盛んではない土地と思っていましたが、この日のお客さんは旅芝居を見慣れている印象を持ちました。
辨太郎座長の奥さんの三好りなさんが老婆役を好演。辨太郎座長がしょいこでりなさんを背負って舞台から客席を通って退場する場面が山場でした。

85分間の芝居が終わり、三好辨太郎座長による口上挨拶。

おそらく1階のカフェの方が休憩時間に飲食物を販売していました。
私はゼリー(250円)を購入しました。
飲物はアイスコーヒー、アイスカフェラテ、アルコールなど。ベビーカステラは15個入り400円。
劇団員ご祝儀用のフラワーレイや胸飾りの花も販売していました。
15時頃、第二部華の舞踊絵巻が始まりました。

三好辨太郎座長

三好辨太郎座長の女形

三好りなさん

新川恵叶さん

南竜花さん。
劇団楓の正座員ではなく、ゲストとしての特別出演。
三好辨太郎座長の妹です。
かつて、辨太郎座長と竜花さんは兄妹座長として活動していたことがあったようです。

辨太郎座長の母、南さやかさん。
同じく特別出演。

ちびっこ3人による舞台

舞踊ショーラストは、辨太郎座長と竜花さんによる梅川忠兵衛。

公演が終わって、記念写真タイム
劇団楓の公演後、バスの時間まで余裕があったので村田町の中心地を散歩しました。

村田町は蔵の町並みが見どころとなっています。
村田町のウェブサイトには以下の説明がありました。
仙台と山形を結ぶ街道の分岐点として、商都の賑わいをみせた「村田」。村田商人は、紅花や藍を仙南地方で買い集め、江戸や上方へ運ぶ商取引を行っていました。当時の栄華を伝える豪勢な店蔵が、今も町の中心部に残っています。
劇団楓の正式名称は「蔵ノ街一座劇団楓」です。ここ村田町を本拠地として活動する劇団であることがその名に表れていますね。

通りにはこのような蔵の家屋がいくつもあります。

蔵以外にもこのようなレトロな建物があって散歩していて楽しい。
以上村田町での旅芝居観劇の記録でした。
以下、今回の探訪のついでに私が寄った場所を綴っておきます。

宿は遠刈田温泉に求めました。
温泉旅館が何軒もある宮城県有数の温泉地です。
大衆演劇場探訪と温泉旅館宿泊が合わさった旅は最高に楽しい。

遠刈田温泉街にある共同浴場「神の湯」
今回の旅では仙台市内にも行ってみたかった場所がありました

仙台花座。
仙台初の常設の寄席です。

花座場内。コンパクトな寄席。
落語家2名は東京から出張してきていました。色物ではご当地の漫才師が出演。
とても楽しい宮城県の旅となりました。
(2023年8月探訪)
仙台は大都市である。にもかかわらず常設の大衆演劇場はない。
いや仙台にかかわらず、宮城県内では常打ち公演にせよ単発公演にせよ、旅芝居がほとんど行われていない。
そんな宮城県内での大衆演劇公演の情報を聞きつけました。
宮城県村田町で三好辨太郎座長が立ち上げた劇団楓が公演するというのです。
私はさっそく旅に出ました。

まずは新幹線で仙台駅に到着。
村田町には鉄道が通っていないので、バスで村田町を目指します。

駅前の33番バス停。
村田町は仙台市の南西にあります。その村田町のさらに西に蔵王町があります。
ここから蔵王方面のバスに乗れば村田町に行くことができます。

高速バス案内図。
「村田町・蔵王町・遠刈田方面」と書いてあります。
このバスの終点は蔵王町にある「アクティブリゾーツ宮城蔵王」です。
このホテルは以前は「宮城蔵王ロイヤルホテル」という名前でした。
宮城蔵王ロイヤルホテルでは単発で大衆演劇公演が行われていたことがあります。以前私は、宮城蔵王ロイヤルホテルにまで行ったことがあるのですが、公演月ではないことが現地で発覚し、大衆演劇を見れずに帰ったという思い出があります。
33番バス停からバスに乗り込みました。
バスは高速道路を通って村田町・蔵王町方面に進みます。

「村田町公民館前」停留所で降りました。

停留所から南へ歩いて数分、赤いドラム缶のようなものが乗っている建物が右手に見えてきます。

それが今回目指す建物。
隣には「麺屋LUSH」というラーメン屋さんがあります。

歩道脇には三好辨太郎座長の幟が立っていました。

建物外観

1階にカフェがあります。

この建物の中にある「812スタジオ」というイベントホールで大衆演劇公演が行われます。
スタジオやカフェやラーメン屋は「YAIZOO仙台」という事務所が運営しています。

劇団楓の公演ポスター。
劇団楓はYAIZOO仙台の所属タレントとして812スタジオで活動しているのです。

入口

入口入ってすぐ右手に受付がありました。
ここで木戸銭を支払います。
木戸銭は1500円でした。

受付でチケットとストラップを受け取りました。

廊下にでかいバイクが陳列されています。
その横の入口からホールに入ります。

スタジオ内部

前方

客席。
前方はパイプ椅子。

後方はバー仕様の椅子とミニテーブル。

場内側面の壁にはタペストリーが飾られています。
タペストリーがあると大衆演劇場らしさがぐっと増しますね。

場内後方にPA卓があるのはイベントホールならでは。
この高台を利用して投光を設置していました。
開演の13時が近づくにつれ、お客さんが続々と入ってきます。ついにはほぼ満席(50名ほど)となりました。
この日は特別狂言が予告されており予約がたくさん入っていたようです。
13時に開演し、第一部のお芝居「姥捨山」が始まりました。
「楢山節考」の旅芝居版ですね。辨太郎座長が以前所属していた劇団駒三郎でも特選狂言として演じられていました。
役者がヤマをあげる場面はもちろんのこと、登場人物が歌う場面や泣く場面でも客席から拍手が起こります。宮城県は旅芝居が盛んではない土地と思っていましたが、この日のお客さんは旅芝居を見慣れている印象を持ちました。
辨太郎座長の奥さんの三好りなさんが老婆役を好演。辨太郎座長がしょいこでりなさんを背負って舞台から客席を通って退場する場面が山場でした。

85分間の芝居が終わり、三好辨太郎座長による口上挨拶。

おそらく1階のカフェの方が休憩時間に飲食物を販売していました。
私はゼリー(250円)を購入しました。
飲物はアイスコーヒー、アイスカフェラテ、アルコールなど。ベビーカステラは15個入り400円。
劇団員ご祝儀用のフラワーレイや胸飾りの花も販売していました。
15時頃、第二部華の舞踊絵巻が始まりました。

三好辨太郎座長

三好辨太郎座長の女形

三好りなさん

新川恵叶さん

南竜花さん。
劇団楓の正座員ではなく、ゲストとしての特別出演。
三好辨太郎座長の妹です。
かつて、辨太郎座長と竜花さんは兄妹座長として活動していたことがあったようです。

辨太郎座長の母、南さやかさん。
同じく特別出演。

ちびっこ3人による舞台

舞踊ショーラストは、辨太郎座長と竜花さんによる梅川忠兵衛。

公演が終わって、記念写真タイム
劇団楓の公演後、バスの時間まで余裕があったので村田町の中心地を散歩しました。

村田町は蔵の町並みが見どころとなっています。
村田町のウェブサイトには以下の説明がありました。
仙台と山形を結ぶ街道の分岐点として、商都の賑わいをみせた「村田」。村田商人は、紅花や藍を仙南地方で買い集め、江戸や上方へ運ぶ商取引を行っていました。当時の栄華を伝える豪勢な店蔵が、今も町の中心部に残っています。
劇団楓の正式名称は「蔵ノ街一座劇団楓」です。ここ村田町を本拠地として活動する劇団であることがその名に表れていますね。

通りにはこのような蔵の家屋がいくつもあります。

蔵以外にもこのようなレトロな建物があって散歩していて楽しい。
以上村田町での旅芝居観劇の記録でした。
以下、今回の探訪のついでに私が寄った場所を綴っておきます。

宿は遠刈田温泉に求めました。
温泉旅館が何軒もある宮城県有数の温泉地です。
大衆演劇場探訪と温泉旅館宿泊が合わさった旅は最高に楽しい。

遠刈田温泉街にある共同浴場「神の湯」
今回の旅では仙台市内にも行ってみたかった場所がありました

仙台花座。
仙台初の常設の寄席です。

花座場内。コンパクトな寄席。
落語家2名は東京から出張してきていました。色物ではご当地の漫才師が出演。
とても楽しい宮城県の旅となりました。
(2023年8月探訪)