WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 2022年08月
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温泉郷の巨大ホテルでバイキングと大衆演劇三昧 「大江戸温泉物語 ホテルニュー塩原」

温泉郷の巨大ホテルでバイキングと大衆演劇三昧 「大江戸温泉物語 ホテルニュー塩原」

今私がこのブログを書いているのは2022年8月。
先ほど、これまでに探訪した大衆演劇場の数を調べてみたら188劇場もありました。

探訪した劇場は本ブログで紹介してきたつもりだったのですが、探訪済劇場一覧を眺めていましたらブログに書き忘れていた劇場があったことに気が付きました。それが今回レポートします「大江戸温泉物語 ホテルニュー塩原」です。

ホテルニュー塩原を探訪したのは2019年3月。
当時はまだ旅役者として全国を回っていた賀美座の追っかけで訪ねたのでした。

あれから3年以上経ってしまい、今回お届けする内容は情報が古くなってしまいますがご容赦ください。


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JR那須塩原駅。新幹線と東北本線(宇都宮線)の接続駅。

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駅前からホテルニュー塩原の送迎バスに乗る。

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ホテルニュー塩原に到着。

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ホテルの裏側。箒川から眺めたホテル。この大きな建物の奥にB&H館という建物も接続されており巨大なホテルとなっている。

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ホテルの入口に入りますと広いロビーがあります。
フロントがあるこのフロアは2階。

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公演の入場券。宿泊客は観劇無料。

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日帰り観劇のチケットや指定席券を買う自販機。

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当時は月間パスポートというのも売っていました。
8,000円は安い。

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劇場「鳳凰座」はフロントと同じく2階にあります。

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鳳凰座入口脇に掲示されている演目一覧表。

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鳳凰座内後方より。
結構キャパがあります。
この日は多くのお客さんで賑わっていました。

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劇場前方

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花道

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後方の投光所。おひねりレイ。

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鳳凰座の座席

2019年3月探訪時の公演スケジュールは
昼の部13:00~(芝居・舞踊ショー)
夜の部19:00~(舞踊ショー)
でした。
2022年7月の公演スケジュールはホテルHPによると
15:30~16:30 芝居
17:00~18:00 舞踊ショー
となっています。
昼の部とも夜の部ともつかぬ時間帯に公演を行うように変わったのは、午後にチェックインしたお客さんが観劇した後に夕食をとれるようにとの配慮でしょう。

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舞台は広いです。

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賀美座のステージ

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天井にミラーボールがありました。

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凝った照明の舞台でした

昼の部が終わり、チェックインしてお風呂に入って夕食会場へ。

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大江戸温泉物語といえばバイキング。
品数豊富。カニもありました。

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食事会場に賀美座が乱入?
夜の舞踊ショーの宣伝をして回っていました。

夕食を終え再び鳳凰座へ。

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夜の部の賀美座のステージ。
こんな写真が出てきたけどこれ何やってんのかな?
(前より弥寿さん、紗宮子さん、亘くん)

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大衆演劇の他にもパフォーマンスショーというのを毎日やっているようでした。
基本は歌手によるショー。

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大衆演劇夜の部に続き歌手の歌謡ショーも楽しみました。

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翌朝の朝食。やはりバイキング。

この日も賀美座の昼の部の公演を観て帰りました。ですから合計3公演も観てしまいました。

1泊2食(バイキング)に大衆演劇公演、これで2人で税込22,400円(1人あたり11,200円)でした。なっ得価格!(2019年当時の値段です)

以上大江戸温泉物語ホテルニュー塩原のレポートでした。

大江戸温泉物語系列のホテルは2022年時点で全国に39か所あるようです。
そのうち大衆演劇公演を行っているのは2022年度時点で塩原と箕面の2か所でしょうか。
(片山津温泉ながやまと芦原温泉あわらは近年公演をやめてしまった模様)
今はコロナのため観光客が少なくあまりイベントを多くできないのだと思います。
コロナ禍が明けて大衆演劇を行う大江戸温泉物語が増えることを願っています。

(2019年3月探訪、2022年8月執筆)

大阪平野の東端で賑わっている商店街にオープンしたミニ劇場 「瓢箪山劇場」

大阪平野の東端で賑わっている商店街にオープンしたミニ劇場 「瓢箪山劇場」

2022年7月大阪に新しい大衆演劇場がオープンしました。

近鉄奈良線瓢箪山駅から徒歩2分の「瓢箪山劇場」です。

2022年7月5日の東大阪経済新聞のネットニュースには以下のように書かれています。

大阪市内で、九条笑楽座(大阪市西区)、此花演劇館(此花区)、水車小屋(生野区)の3つの大衆演劇場を運営するプランツ・プロモーションが運営する「瓢箪山劇場」。田岡忠雄社長は劇場の運営のほか、全国の劇団の公演スケジュール調整などを行っており、「これまではホテルや温浴レジャー施設などで公演していたが、新型コロナの影響でお客さんが集まらなくなった。披露する場がないので劇場を作っている」と話す。

杮落し公演を務めたのは、姫猿之助座長率いる劇団あやめ。
上記ネットニュースには猿之助座長のコメントも紹介されていました。

神社巡りが好きで同劇場近くの瓢箪山稲荷神社によく参拝に訪れていたと言い、「瓢箪山に劇場ができて不思議な感じ。旅回りでいろいろな地域に行くが、これだけ活気があってフレンドリーな商店街は珍しい。自分の知っている土地なので活性化につながれば」と猿之助さん。「特に見ていただく機会のない若い人や初めての方にも見てほしい。瓢箪山の人に大衆演劇を知ってもらえるように頑張りたい」と笑顔を見せる。

劇団あやめは私の推し劇団ということもあり、さっそく瓢箪山劇場の7月公演を訪ねました。

瓢箪山は大阪平野の東の端にあります。それより東部は生駒山地に向かって傾斜のある土地となります。

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瓢箪山駅東側の踏切。この写真の右手が駅舎。
踏切の南北にアーケード商店街があります(北側に「サンロード瓢箪山」、南側に「ジンジャモール瓢箪山」)。実はこれらのアーケード商店街は、高槻市から泉佐野市に通じる国道170号線(旧道)なのです。日本でもめずらしいアーケード国道です。
瓢箪山劇場に行くにはこの写真に見えているジンジャモール瓢箪山(瓢箪山南口出口が近い)に入ります。

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瓢箪山の商店街は活気があります。
ブログ掲載のためにあえて人通りの少ないタイミングで写真を撮りました。

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このたこ焼き屋さんの先を左折

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しばらく進むと道の右手に瓢箪山劇場が入っているビルが見えました。

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劇場はビルの地下。
階段を下りて劇場に向かいます。

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「瓢箪山劇場」の提灯
その下、劇場出入口前に小さいカウンターがあります。ここが木戸口となっており、木戸銭とチケットを交換します。

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劇場内部から出入口を見たところ。
劇場の左後方に出入口があります。
この出入口は自動扉ですが人感センサーがついていません。普通自動扉は閉まる途中でも人が近づいたらそれを察知してまた開きますが、ここの自動扉は人が近づいても容赦なく閉まってしまうので注意が必要です。

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劇場最後方右手より

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正面後方より

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劇場前方

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花道、、と言っていいのかな。舞台下手から鳥屋口に至る通路。
私がこれまで見た劇場の中で最小・最狭の花道。

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劇場下手前方から後方をみたところ。
私が目視で数えたところ、座席は全部で48ありました。
この他に使われていない折り畳みのパイプ椅子がありましたので、お客さんが多い場合は座席を臨時増設するのだと思います。

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劇場の椅子

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場内前方の座席には傾斜がついていません。
後方の席に少し段差が設けられています。

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お手洗いは劇場外、階段の下

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定式幕を開けた舞台の様子。
客席も舞台もコンパクトな劇場です。
狭めの舞台とはいえ、劇団あやめの初音きらら花形が例によってアクロバティックな前転・バク転をやることができる広さでした。

舞台の床にほとんど高さがありません。なのに客席に傾斜がないということは、、。
2列目以降のお客さんは前の席のお客さんの頭が邪魔でかなり見えにくいのは必定。
劇団あやめの役者さんも、舞台上で座ってしまうと後ろのお客さんが見えないので、なるべく座らないよう意識して演技していると言っていました。

当日は日曜の昼の部ということもあってか大勢のお客さんで賑わいました。
瓢箪山は活気のある商店街がある町。大衆演芸を受け入れる土壌があるでしょう。
ふだん大衆演劇を見ることのなかった地元のお客さんをたくさん取り込んでいるようですね。

この日の公演は、劇団あやめのいつもながらの迫力あるステージ。庶民的な町の皆さんにとって劇団あやめの派手派手なパフォーマンスは刺激になったことでしょう。

ところで私はこの町の名前「瓢箪山」がとても気になっておりました。
その名前の由来となった場所に行ってみました。

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瓢箪山稲荷神社。
瓢箪山劇場の近くにあります。

このあたりには古墳群があり、その中でも6世紀に造られた最大の古墳(双円墳)をその形状から「瓢箪山古墳」と称するようになりました。この瓢箪山古墳の西斜面に建てられたのが瓢箪山稲荷神社です。ですからこの写真に見える社殿の奥が瓢箪山古墳ということになります。瓢箪山の地名はこの古墳に由来しているのです。

最近大衆演劇の口上挨拶で、大阪の大衆演劇界は苦境に立たされているとよく聞きます(特に夜の部の集客が厳しい)。業界を活気づけるために、これまで大衆演劇場がなかった場所、それも大衆の息吹が旺盛な場所に劇場をオープンさせるというのはとてもよいことだと思います。瓢箪山の駅周辺を歩いて、ここは芝居小屋が似合う街だと思いました。ただ、業界が沈んでゆくのと同調するかのように新しくできる劇場の質が落ちてゆくのは残念に思います。業界の経済規模が小さくなっているから大きな投資が難しいのはわかるのですが。。
瓢箪山劇場は正直クオリティが高いとはいえない劇場ですが、庶民の活気に抱かれたとてもよい立地にあります。東大阪にある気軽に寄れる芝居小屋として今後も賑わっていってほしいと思います。

(2022年7月探訪)

歴史ある温泉地にオープンした大衆演劇場を併設した温泉ホテル 「あだたら温泉ホテルパラダイスヒルズ」

歴史ある温泉地にオープンした大衆演劇場を併設した温泉ホテル 「あだたら温泉ホテルパラダイスヒルズ」

2020年から北海道にある「くりやま温泉ホテルパラダイスヒルズ」で、2021年から福島県にある「あだたら温泉ホテルパラダイスヒルズ」で大衆演劇の単発公演が行われるようになりました。
昨年10月に栗山温泉を探訪しました。今回は安達太良(あだたら)山の麓にある温泉地を目指します。

東京から新幹線で郡山へ。郡山から東北本線福島行きに乗って5駅目の二本松駅で降ります。

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二本松駅

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駅前からバスに乗ってホテルパラダイスヒルズがある岳(だけ)温泉街へ向かいます。

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岳温泉街に着きました。正面に見えるのがメインストリートのヒマラヤ大通り。交差点右手に見える建物が岳温泉観光協会。バスはこの観光協会の裏手に停まります。
この写真の正面方向に安達太良山があるはずなのですが、この日が天気が悪くてよく見えませんでした。

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先ほどの交差点を逆方向から見たところ。左に見えるのが観光協会。
この交差点をまっすぐ坂を下りるように進むと左手にホテルパラダイスヒルズがあります。

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ホテルパラダイスヒルズの敷地入口

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建物入口

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建物入ってすぐ左手に検温ゲート。その奥にフロント。
この青いゲートといい、内装の雰囲気といい北海道のパラダイスヒルズそっくり。カフェバーの名称やレストランの名称も北海道のホテルと同じだ。経営者が同じであることが一目瞭然。

ここで、あだたら温泉ホテルパラダイスヒルズの大衆演劇公演概要を記しておきます。
昼の部 13:00~ 芝居&舞踊ショー 2,200円
夜の部(平日)17:30~ 舞踊ショー 1,300円
夜の部(土日祝)17:30~ 芝居&舞踊ショー 2200円

私が訪ねたのは土曜日。昼の部と夜の部の両方を観劇したいと思います。

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この日私はこのホテルに宿泊しますが、宿泊料金に観劇料金は含まれていません。
券売機で観劇券を買います。ちなみに観劇料金に入浴料は含まれています。

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昼の部の観劇券を受け取りました。

このホテルの大衆演劇会場は全席指定です。
当日の11:30までに指定席を確保すると指定席料金がかかります。
指定席料金を払いたくない人は11:30以降にフロントにて好みの席を選んで指定席を確保します。

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フロント脇の壁にこのように座席図とマグネットが用意されています。
マグネットが置かれた席はすでに他のお客さんが確保済み。
マグネットが置かれていない席を選んで伝えますと、その席を確保した証としてストラップを渡してくれます。

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指定席ストラップ。
大衆演劇場に入るにはこのストラップが必要です。

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ホテル内のサイネージに劇団駒三郎公演のイベント情報が表示されています。

昼の部まで時間があるのでお風呂に入ることにします。
お風呂はもちろん天然温泉。

ここでホテルパラダイスヒルズがある岳温泉について記しておきましょう。
安達太良山に並びそびえる鉄山に豊富な温泉地帯があります。
その付近にあった陽日(ゆい)温泉は西暦800年代から知られており江戸時代は賑やかな湯治場として栄えていたが山津波によって壊滅。その後二本松藩が再興した十文字岳温泉は戊辰戦争で全滅。その後再建された深堀温泉は明治36年の大火のために旅館街が全滅。明治39年に現在の場所に岳温泉が再興された。岳温泉は2011年の東日本大震災でも甚大な被害を受けたようです。
温泉地としての歴史は古いですが苦難の連続だったのですね。
そんな由緒ある温泉地に2021年4月にオープンしたのが「あだたら温泉パラダイスヒルズ」なのです。

岳温泉の泉質は全国でも珍しいという酸性泉。お肌の角質を溶かしてくれるそうです。
私の好きなサウナも完備されており、岳温泉のお風呂を満喫しました。

昼の部が近づいてきましたので大衆演劇場に向かいます。
会場は館内表示によるとイベントホールコスモス。紙でもらった館内案内図には「劇場さくら座」とも書いてある。どちらが正しい名称なのか。

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イベントホールコスモス(さくら座)入口

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劇場内右後方より

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劇場前方

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劇場内左サイドの花道

最初から大衆演劇公演を行うことを想定して設計されたのではないかと思われるほど、大衆演劇場っぽいつくりです。

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劇場前方から後方を見たところ

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劇場最後方の席

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座席は座り心地のよりリラックスチェア。ふくらはぎ部分のパッドを上げて膝を伸ばして見ることもできます。

13時、お昼の部が始まりました。
第一部はお芝居。
口上挨拶、休憩をはさんで第二部舞踊ショー。

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舞踊ショーの様子。
劇団駒三郎 三好辨太郎座長。
大衆演劇公演を行うにあたり十分な舞台スペースがあることがわかります。

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ラストショーの様子

昼の部の観劇が終わりチェックイン。
夜の部まで時間があるので岳温泉街のお土産屋さんに行きました。

夜の部は17:30から。終演は20時近くになってしまいます。
夜の部を観劇する宿泊客はフロントに言っておくと、観劇後すぐに食事できるよう手配してくれます。

この日の劇団駒三郎夜の部の芝居は「百太郎騒ぎ」と書いてありました。
これを見て私は「おおっ」と少し興奮しました。

というのも「百太郎騒ぎ」というのはあの長谷川伸先生の戯曲。
私は古本屋で新国劇の「百太郎騒ぎ」の台本を購入して所有しているのです。

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昭和32(1957)年 新国劇「百太郎騒ぎ」台本

かつては歌舞伎でも演じられたことがあるようですが、私はてっきり現代においては廃れてしまった演目なのかと思っていました。
大衆演劇にこの演目が今日まで引き継がれていることを知りませんでしたし、思いがけず旅先で出会ったので驚いたのでした。

興味津々な劇団駒三郎の「百太郎騒ぎ」

以下私がこの日みた劇団駒三郎の「百太郎騒ぎ」と新国劇台本「百太郎騒ぎ」のあらすじを記します。

劇団駒三郎「百太郎騒ぎ」2022あらすじ
源五郎一家が秩父の旅籠伊勢屋に乗り込んでいる。5年前に貸した金(当時5両、今は利子がついて50両)を返せと伊勢屋の女将のおつるに迫っている。おつるが金がないと困っていると、源五郎は夕方までに金が出来なければこの旅籠とこの旅籠にいるおいちをもらってゆくと言い残して去る(はなからおいちが目的だった)。旅人連雀の百太郎が伊勢屋に客として来る。おつるは百太郎に事の経緯とともに、おいちは昔亭主が連れてきた親なし子だということを話す。百太郎はおいちと二人で話しているうちに、おいちが昔別れ離れになった自分の娘であることに気付く。夕方になり源五郎一家が伊勢屋に来る。百太郎は自分が金を払うから証文を見せろという。百太郎は証文を破り捨て、源五郎一家と百太郎は屋敷の外に出る。
百太郎は源五郎一家を斬り倒す。百太郎はおつるに、おいちが自分の子であること、いつか必ず迎えにくることを伝える。百太郎はおいちの花嫁費用としておつるに金を渡して去ってゆく。

新国劇「百太郎騒ぎ」1957年あらすじ
連雀の百太郎は秩父吾野宿の吾野屋という旅籠に投宿している際、宿の娘のお米と良い仲になった。それに反対したお米の両親は、百太郎を追い出すことをやくざの親分弥兵衛に依頼する。百太郎は弥兵衛ら三人を斬り倒し、お米に「生きて生きて生き抜け」と伝えると馬を盗んで去る。
24年後の吾野宿。吾野屋はなくなりかわりに江戸屋という飯屋になっている。もう死んでしまったお米の娘のお時が江戸屋に来ている。お時は吉原の遊女だが、吉原から逃げてきたのだ。お時はお時を追って来た仁吉に連れ去られそうになるが百太郎が現れ仁吉をこらしめる。お時は百太郎が父親であることを見抜くが、百太郎はそれを否定する。目明しが百太郎を捕えようとするが逆に百太郎に打ち倒される。百太郎は馬に乗ってその場を去ってゆく。

このようにふたつの「百太郎騒ぎ」は全く違う話となっています。おそらく新国劇版は長谷川伸先生の原作にだいぶ忠実であると思われるので、大衆演劇版が長い年月のうちに独自に変化をして今の形となったのでしょう。こんなにも別話になってしまっていても、劇団駒三郎公演ではしっかりと「長谷川伸原作」とアナウンスしていました。娘が鏡を持って来て百太郎の顔と自分の顔を見比べる場面はどちらにもあり、駒三郎版にも若干の原作の面影が残っているといえるでしょう。

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夜の部が終わって夕食会場へ。
先付、前菜三種、刺身、皿物、焼物、鍋、揚げ物、ご飯、水菓子の懐石料理。
ちなみに宿泊料は1泊2食付きで税込み17,000円。

このホテルでは館内のいたるところ(廊下など共用スペース、お風呂、食事場所)で80年代歌謡曲、ポップス、ニューミュージックが流れていて、昭和後期の懐かしさを旅情とともに味わうことができます。

食事の後はまた温泉に入って就寝。

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翌朝の朝食も品数豊富。

朝食の後チェックアウトしてホテルを出ました。
ここ安達太良山や二本松付近には観光地がいろいろあります。
あだたら山ロープウェイで山に登ることができます。
また高村光太郎の妻の智恵子は二本松の生れで、市内には智恵子の生家を再現した家や智恵子記念館があります。
だが、どこも車がないと移動できません。電車・バス旅行者の私は仕方なく二本松を離れ福島の飯坂温泉に寄って帰りました。

さて、せっかく二本松市の大衆演劇場の旅のレポートしたので、その近辺にある是非とも紹介したい施設をご案内します。
JR二本松駅から郡山方面に2駅目の本宮駅に、知る人ぞ知るレトロな旧劇場があります。
それは「本宮映画劇場」
以下2019年に私が探訪した際の写真にてご紹介します。

今から100年以上前、1914年(大正3年)に芝居小屋兼公民館「本宮座」として生れました。戦時中に「本宮映画劇場」と改称。1963(昭和38年)に閉館。その後、建物は取り壊されることなく、オーナー家が手入れを続け現在に至っています。

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本宮映画劇場外観

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映写室
現存しているのが奇跡的と思われるカーボン式映写機

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劇場内

公式に劇場見学などはやっていないのですが、「行けば劇場関係者がいることが多い」「快く内部を見学させてくれる」という口コミを頼りに、私は突撃訪問しました。噂どおりに劇場入口にはご老人(おそらく館長)がいて内部を案内してくださいました。

戦前には多くの旅芝居役者がここで公演したのだろうなあと想像をふくらませつつ染み渡るレトロな雰囲気に浸っておりました。

現在も女性館長と多くのファンによって守り続けられている劇場です。
つい先日も東京で「本宮映画劇場祭り」という劇場プロデュースのイベントがあり私は足を運びました。

大衆演劇の劇場ではさすがに100年を超える歴史のある古い小屋はありませんが、半世紀近く存続している現役の芝居小屋はあります。
大衆演劇界は苦境に立たされていると思いますが頑張って存続し続けてほしいです。

(2022年6月探訪)
(本宮映画劇場は2019年9月探訪)
プロフィール

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Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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