WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 2019年01月
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都心に近い湯治場 薬湯が自慢の健康志向センター 「よしかわ天然温泉ゆあみ」

都心に近い湯治場 薬湯が自慢の健康志向センター 「よしかわ天然温泉ゆあみ」

2018年10月から大衆演劇公演を始めた埼玉県吉川市にあるよしかわ天然温泉ゆあみを訪ねました。

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JR武蔵野線吉川駅北口

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北口の交差点の向こうに大きいライフの看板が見えます。
そこから道路を挟んで左手奥にみえるのがゆあみ。
駅から1分の近さ。

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吉川天然温泉ゆあみの建物

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50年の伝統ある漢方生薬の温浴療法
日本一の「智光薬湯」
都心に近い湯治場

と書かれています。
薬湯で湯治することを前面に押し出した施設のようです。

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入口
営業開始時間は10時ですが、この入口は早めに入ってフロントで受付をすることができます。

入口入ってすぐの靴箱に靴を入れます。
フロントで靴箱の鍵を預け、リストバンドと観劇の札を受け取ります。
ここは入館料と大衆演劇観劇料金は別です。
また貸しタオルは別途料金がかかりますので持参しましょう。

入館料は平日900円、土日祝日1,000円。
観劇料金は1,000円で昼夜観劇できます。
1回観ても昼夜観ても料金が同じなのはおかしいというクレームがあったのでしょうか、昼のみまたは夜のみは700円という料金体系もできました。

私は営業時間前に到着し、受付済ませて待っていました。

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2階に上がる階段。ここから先は10:00に開放されます。

9:55頃、ホテルのスタッフの方が階段に、お客さんが階段下に集まったかと思うと、ラジオ体操が始まりました。
ここの施設は健康になりましょうという雰囲気が強い。
ラジオ体操が終わるとちょうど10時。お客さんが階段を上がってゆきます。
ラジオ体操をやるのは平日のみのようです。

4階の大衆演劇場に入れるのは11時からのようなので
それまでお風呂に入ることにします。

お風呂入口は2階。
だが、浴場は2階と3階。お風呂の種類がたくさんある!
天然温泉源泉、智光薬湯という薬湯、ぬる湯、露天風呂、、いろいろ楽しめます。やはり名物の智光薬湯は強烈だ。湿布薬の開発をきっかけに研究開発された薬湯だそうで、エキスを十分出すために毎日調合した薬の踏み出しを行っているそう。

11時が近づいてきました。
4階へ移動します。

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エレベーターを降りてすぐ右に大衆演劇場もさく座(=食事処「五ッ平太」)の入口があります。
ん?もさく座?行田の大衆演劇場と同じ名称。
ということはここは行田茂美の湯の茂作社長がプロデュースしているのか?

11時前何人かのお客さんが入口に集まっています。
まだ大衆演劇場となってから間もないからか順番に並ぶというルールがない。
開場すると後からきたおばはんが恬然と前からいた私や他のお客さんを抜いて入ろうとする。というか入っていった。

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大衆演劇場「もさく座」であり食事処「五ッ平太」である部屋の後方から

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前方
なるほど、行田のもさく座と作りが似ている。
行田のもさく座は劇団新の龍児さんが監修したと聞いたことがあります。

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前方は座椅子席で、その後ろは中途半端な高さのテーブルと椅子。
この部屋では、写真のように長テーブルを段違いに組んでいるのだけれど、なんでこうしているのだろう。

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後方は普通の高さのテーブルと椅子

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花道

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後方の壁には東京大衆演劇協会や関東本拠地の劇団の名前の提灯が飾ってあります。

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ゆあみ御膳 税込1,780円をいただきました。
刺身、天ぷら、海老チリ、角煮、ご飯、お新香、味噌汁

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入館料と観劇料が別のセンターで問題になるのが、観劇料を払ったお客さんとそうでないお客さんをどうやって区別して対応するかです。

公演時間が近づくと、先ほどの部屋をカーテンで仕切って、劇場ゾーンと食堂ゾーンに分離しました。
この日は昼の部開演13時でしたが、2019年1月からは昼の部14:00~、夜の部18:30~になったようです。

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この日は橘小竜丸劇団鈴組の公演

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ところで、吉川という地域は「なまずの里」と呼ばれています。
二つの川に挟まれて昔から川魚料理が発達しなまず料理が名物になったそうです。
吉川市のゆるキャラはなまずをモチーフとした「なまりん」
そんなわけで、吉川天然温泉ゆあみの1階ではナマズを2匹飼っています。
この2匹の名前を募集したところ1週間で100以上も案が寄せられたそうです。さぞや選考は大変だったでしょうね。で、決まった名前が「ゆーちゃん」と「あみちゃん」。結局それかーい。

東京からそれほど遠くないところにセンターができたのはうれしいですね。
観劇とお風呂の両方を楽しみたいときにまた利用したいと思います。


(2018年10月探訪)

15周年を迎えた「海華亭かわい」での劇団暁公演を観劇

15周年を迎えた「海華亭かわい」での劇団暁公演を観劇

越後の一宮、弥彦神社は創建から2400年の歴史を有するという。
その弥彦神社を擁する弥彦山は広大な越後平野を見下ろすように屹立しています。
弥彦山は日本海に近い。弥彦山の山頂公演からは日本海や佐渡島がよく見えます。

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弥彦山山頂公園から見た越後平野(8月の風景)

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弥彦山山頂公園から見た日本海と佐渡島(8月の風景)

弥彦山と日本海との間にほとんど平地はありません。
海岸沿いを国道が走っていて、海水浴場が点在しています。

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今回レポートする「海華亭(かいかてい)かわい」は、
弥彦山の麓、海水浴場のすぐ近くにあります。
訪れたのは2月。
国道を挟んで海側にも山側にも広大な駐車場がありますが、もちろん海水浴とは真逆の季節に車はない。

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海水浴場の駐車場から見た海華亭かわいと弥彦山
弥彦山はそれほど標高が高い山ではなく、初心者向けの登山コースがいくつかあるようです。
海華亭かわいからも登山できます。

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誰もいない海水浴場。
強い風が吹いていて、日本海の荒波の音だけが響いている。

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海華亭の近くには食堂やリゾートホテルもあります。
真夏はさぞ賑わうのでしょう。

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海華亭かわいは少し高台にあります。
国道から横道に入って向かいます。
ちなみにここは公共交通機関で行くのは困難です。車が必要。

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海華亭かわいの建物正面

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海華亭かわいでは毎年2月に劇団暁の公演を行っています。
2018年で15周年!

私は1泊2食の宿泊プランに観劇パック(観劇+お弁当)を予約していました。

10:30 大衆演劇会場開場
11:30 開演 第一部お芝居
12;30 休憩 昼食タイム
13:45頃? 第二部舞踊ショー
といったタイムスケジュールになっています。

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私は9:40頃には海華亭かわいに到着していました。
開場は10:30とチラシに書いてありましたが、この日は9:50頃には開場となりました。
劇団暁の大漁旗の下を通って会場へ。

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靴はくつ袋に入れて持って上がります。

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公演会場
開場したてでお客さんはまだほとんどいない

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低い長テーブル、座布団、お茶セット。
基本の形ですが、ここは座椅子がないのが残念。(申し出れば出してもらえたのだろうか?)

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舞台はあまり高さがなく横幅が狭め。
花道もありません。

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海華亭かわいの大衆演劇公演の一番のウリは、豊富な手作り料理の数々でしょう。
これだけの品が演劇場前に並ぶのは見たことがない。

以前は食事付き観劇プランのみだったそう。
観劇のみでも入館できるようになりました。
それでこんなにつまみが充実するようになったのですね。

常連さんは観劇のみで来ているよう。
常連さんとホテルのスタッフはとてもフレンドリーに話をしています。
こういう都会のホテルでは味わえない雰囲気がいいな。
スタッフの皆さんはてきぱきと動いていてホスピタリティが高いです。
でもお客さんに必要以上にかしこまることなくとてもアットホームに接してくれます。

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もちろんお酒も各種そろっています。

10:50頃団体客を乗せた送迎バスが到着し、お客さんがぞろぞろと会場入りしました。団体客の皆さんも慣れているようで、着席するなりお菓子を並べたり、おでんとビールを用意したりと、歓談の準備をすすめ、会場があっという間に賑やかになりました。観劇に来たというより仲間との懇親会に来たという感じ。

11:30大衆演劇公演開幕 第一部お芝居

お芝居、劇団からの口上挨拶が終わり、昼食休憩。
観劇パックのお客さんにお弁当が配布されます。

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お弁当

昼食の後、ごろんと寝転んでいるお客さんがちらほらと。
座椅子がないから、食後の体をくつろげるために横になりたくなります。

昼食休憩の後、第2部の舞踊ショーが始まります。

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舞踊ショーの様子
舞台は広くない。劇団暁の座員は多い。
群舞では処狭しと若手が舞います。

大衆演劇公演が終わると、お客さんは一斉に広間から出て行きます。
団体さんは送迎バスでお帰り。
私は宿泊客なのでフロントでチェックインしました。

ロビーでお客さんをお見送りしていた支配人さんが自ら部屋を案内してくださいました。

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純和風の宿泊室

1階の浴場で温泉に浸かる。
お風呂は内湯がひとつ、露天がひとつ。露天風呂は熱くて入れなかった。

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海華亭かわいの夕食。部屋食でした。
カニのインパクト強し。

食事の後、再度お風呂に入って就寝。

夜中、飲み物を買いに1階に下りますと、館内を猫がスタスタ歩いていました。
ホテル内で猫を飼っているようです。人懐っこい猫で、猫好きの私は思わずナデナデ。これも都会のホテルでは味わえない和みです。

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翌朝、外は小雪が吹雪いていました。
外はいかにも厳寒の日本海といった風景。
といってもまあたいした雪ではありませんが、この月の初めの方にはかなりの大雪があったようです。
ここで2月に公演が行われるのは農業の仕事がない時期だからだと思いますが、大雪が降ってしまうと、逆に人々は身の回りの雪かきで忙しくなってしまいます。
ですから大雪のあるなしがだいぶ集客に影響するようです。

すでに書きましたとおり、このホテルはなかなかアクセスが困難。
鉄道最寄駅の岩室駅まで10km以上離れています。車では25分くらいかかる。
駅までの送迎は2名以上からということはわかっていましたので、私はタクシーで岩室駅に向かうことにしておりました。が、スタッフの都合が付きそうとのことで、特別に車で送迎していただけることになりました。ありがたや。

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岩室駅に着きました。
送迎してくださったスタッフの方ありがとうございました。
近くに岩室温泉という有名な温泉街があります。そこの宿からの送迎車もちらほら到着していました。


三咲てつや先生が立ち上げた劇団暁はとてもアットホームな劇団。
そして海華亭かわいもとてもアットホームな旅館。
2月の日本海の表情は厳しいけれども、海華亭かわいの中には暖かい豊かさがありました。

(2018年2月探訪)

きしめんが食べられるボックス席 大衆演劇専門館になった小劇場 「一宮芸能館 SAZAN」

きしめんが食べられるボックス席 大衆演劇専門館になった小劇場 「一宮芸能館 SAZAN」

愛知県にある大衆演劇場「一宮(いちのみや)芸能館 SAZAN(さざん)」は、大衆演劇公演を始めた当初は毎月の公演ではなく、演劇グラフには「不定期」の公演場所として紹介されていましたが、ここ数年は毎月大衆演劇公演が行われ、「常打ち」の劇場として掲載されるようになりました。このような公演場所はめずらしいですね。

私は「不定期」と紹介されていた2016年11月と、「常打ち」と紹介されていた2017年5月に訪ねていますので、その両方の写真を交えてレポートいたします。

「一宮芸能館 SAZAN」は、愛知県一宮市にあります。

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尾張の国の一の宮「真澄田(ますみだ)神社」
この門前町が「いちのみや」と呼ばれていたことが一宮市という地名の由来です。

真澄田神社の最寄駅はJRの尾張一宮駅または名鉄の名鉄一宮駅。名古屋からはJRか名鉄の二つのルートがあります。

一宮芸能館SAZANの最寄駅「妙興寺」は名鉄の駅で、名古屋から向かうとすると、名鉄一宮駅のひとつ手前の駅になります。
名鉄名古屋駅から出発する場合は、妙興寺駅は特急が止まらないので、特急で国府宮駅まで行ってそこから普通列車に乗り換えることになるかと思います。

妙興寺駅の南口を出ますと、道路の向こうに「ピアゴ」というデパートのでっかい駐車場のビルが見えます。その左手の小道に入りまっすぐ進みます。

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あのゴルフ練習場のネットが目印。
そのネットの手前にSAZANがあります。
「SAZAN」というネーミングの由来が知りたい。

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一宮芸能館SAZANの建物

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敷地入口の看板

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建物の前や横に駐車スペースがあります

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入口

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場内(2016年)

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中央のテーブル(2016年)

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中央のテーブル(2017年)
舞台を見やすい正面向きのテーブルにリニューアルされていました。

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サイドのボックス席(2016)
このボックス席がサザンの一番の特徴といえるのではないでしょうか。
元は何のお店だったのでしょう。

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サイドのボックス席(2017)
このように食事もしつつ正面を見ることができるように改修されました。

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サイドのボックス席最前列(2017)

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舞台前(2016)

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劇場スペース入口の揚げ幕。
入口右にボタンがあり「出番直前に釦を押してください。2秒後に投光します」との説明書き。
大衆演劇ではない公演の際に使われていたのでしょうか。

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食事と飲み物は持込禁止です。
食事と飲み物はカウンターで注文できます。セルフサービス。
食事はうどん、きしめん、カレーライス等。飲み物はアルコールもあります。水は無料。

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私は開演までの間、きしめんをいただきました。

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公演中の様子

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2016年11月 ひと丸劇団公演の口上挨拶
水城たかし(現四代目市川ひと丸」と三代目市川ひと丸
翌月5月に、水城たかしが若干15歳で「市川ひと丸」と座長を引き継ぐので、今のうちから口上挨拶の練習。

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2017年5月 樋口征次郎一座公演 二代目樋口次郎の舞踊
私はこのときの舞踊ほど不思議な体験をしたことはない。樋口次郎先生の動きは実にゆっくり、どこにも力みがなく、押出しも感じられず、一見何もアピールしていないように見える。しかし私は吸い込まれるように(本当にこの表現が適切だ)先生の動きに釘付けになりました。人生の悲哀のようなものが私の体中の神経を巡りました。魂を持っていかれるとはこのことか。この世ならぬ何かを見てしまった気がしました。全盛期の樋口次郎先生を観てみたかったと心の底から思いました。二代目樋口次郎先生は2018年10月にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。


アットホームな雰囲気の小さい劇場でした。
ひとりではなく仲間と行って一緒にボックス席で観劇できたら楽しいなと思います。

ホテルもお客さんも暖かい 「ほてる木の芽坂」恒例の劇団戸田公演を観劇

ホテルもお客さんも暖かい 「ほてる木の芽坂」恒例の劇団戸田公演を観劇

新潟県六日町にある「ほてる木の芽坂」ではここ数年、年に1ヶ月間「劇団戸田」を招いて大衆演劇公演を行っています。

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東京から六日町に行くには、上越新幹線で越後湯沢まで行き、そこから上越線に乗り換えます。

六日町の街中にある案内標識には以下のように書かれています。
「六日町は、長尾政景侯の居城である坂戸城の城下町として、また三国街道と清水街道の分岐点の宿場町として栄えてきました。
豊かな自然がおりなす四季それぞれの表情。湯景豊富な温泉、こまやかな人情、活気あふれる町の息吹は訪れる皆さんの魂をとらえてはなさないでしょう」

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六日町の中心市街地は駅の東側に広がっています。
ほてる木の芽坂はこちらとは逆の駅の西側にあります。

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六日町駅西口

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駅から西へまっすぐ伸びている道路を進みます。

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左前方にほてる木の芽坂の建物が見えてきました。
駅から10分かからなかったかと思います。

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ほてる木の芽坂の前の道路から六日町駅の方(東方)を眺めました。
市街地の向こうに坂戸城があった坂戸山が見えます。

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ほてる木の芽坂は大きなホテルなので近づくと写真一枚にはおさまらない。
奥の建物の下に入口が見えます。

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入口に入ると広いロビー。実はここは2階です。
フロントで受付をします。

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劇団戸田のポスターが貼ってありました

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フロントのひとつ上の階の3階に公演会場があります。
靴は公演会場入口で脱いでビニール袋に入れて持参します。
基本は低い長机の席ですが、後ろの方にはテーブル席もあります。

座椅子は無料で借りられます。押入れ?の中に入っています。

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舞台

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花道も作ってあります

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会場の後方にはお茶セットコーナー
着席するとスタッフがここでお茶を入れてテーブルに持ってきてくれました。

観劇+入浴コース 2,000円
観劇+入浴+食事コース 3,500円

の2つのコースがあります。
私は食事付きコースにしました。

10:00 開場
12:00 食事
13:00 開演

となっています。
私は早めに着きましたので食事時間までにお風呂に入ることにします。

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公演会場にタオルの用意がありました。

お風呂は1階です。
広い浴場で温泉を楽しむ。
私の好きな低温浴槽があるのがうれしい。
ぬる湯の温泉に頭からっぽにして長く浸かるのはとても気持ちいい。

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時間になると演芸場のテーブルに食事が運ばれます。

13時に公演が始まりました。
第一部お芝居。
その後口上挨拶。私の近くにいたお客さんが劇団が販売するお菓子を買いました。お菓子の袋を開けて、食べないかと私に声をかけてきました。こういう素朴な人と人との触れ合いは一人旅にはうれしくなります。

休憩の後、第二部舞踊ショー

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舞踊ショーの様子


ほてる木の芽坂での公演を任されているのは劇団戸田。

戸田ゆかり座長について、「大衆演劇・座長名鑑2003」に掲載されていたアンケート回答から一部抜粋します。

役者になったきっかけ・・・両親がやっていて自然の流れで、好きで出ていた。
初舞台・・・2歳8ヶ月のとき。踊りで。
劇団名の由来・・・父の師匠から頂いた名前をそのまま使った。当時は「戸田劇団」でした。一時、親子3人で「戸田ゆかりショー」でまわっていたが、13年前に再結成し、「劇団戸田」になった。
一番大切なもの・・・家族
一番ほしいもの・・・劇団員
今後の抱負・・・とにかく細々でも生き残りたい。一生懸命やっていれば何とかなる!がんばるぞ!
お客様へのメッセージ・・・小さな小さな劇団ですが、是非、観にきてください。元気だけは、おわけできると思います。よろしくお願いします。

15年前のアンケートではありますが、ゆかり座長の人となりがよくわかります。

このアンケートの後に次女が生まれました。
劇団戸田は家族5人を中心とするファミリー劇団として活動していました。
座長・太夫元・妻:戸田ゆかり
副座長・夫:戸田敬次郎
長女:戸田凛(元戸田あゆみ)
長男:戸田ゆうた
次女:戸田ももみ

しかしこの小さな劇団に試練が訪れます。

2011年1月に副座長であり夫であり子供たちの父親の戸田敬次郎が病のために亡くなりました。
それから2ヶ月も経たないうちに、劇団戸田は公演先の岩手県で被災します。
2011年3月11日あの東日本大震災の日、岩手県内の海に面したホテルでの公演中に地震が発生しました。お客さんと劇団員は避難したものの、津波はホテルの2階まで浸水し、地下1階の演劇場は壊滅。劇団の衣装や鬘や道具もやられました。その後数日かけて劇団はなんとか地元の愛知までたどり着きます。(その様子は戸田ゆかり座長のブログの日記に綴られています。瓦礫の中から取り出した演劇道具が後日愛知に届き、子供たちがお父さんに買ってもらった物を一生懸命探して見つけてうれしそうな顔をする、というくだりが印象的でした)

2016年4月熊本地震が発生しました。なんとこの時も劇団戸田は熊本県で公演していたのです。
被害が大きい地域ではなかったようですが、不安な日々を過ごしたことでしょう。

戸田ゆかり座長のブログから、劇団を家族を支えてくれた方々への感謝の気持ちと家族愛がひしひし伝わってきます。そして、落ち込む姿は絶対他人に見せたくない性格なのでしょう、ブログの内容は常に前向きで明るくて読む人に元気を与えてくれます。

こんな戸田ゆかり座長と劇団戸田を応援せずにはいられません。

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次女 戸田ももみ 中学1年生

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私が前回劇団戸田を見た4年前は、劇団マスコット的存在のように思いましたけれども、芝居もきっちりこなしてしっかり役者になっていました。

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長男 戸田ゆうた

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最近は劇団美松の松川翔也座長と「翔也とゆかいななかまたち」のメンバーとしても活躍していますね。

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長女 花形 戸田凛
芝居も舞踊も余裕があり安定感があり貫禄があります。

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戸田凛と戸川楓恋(とがわかれん)の相舞踊

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戸川楓恋さんは戸田ファミリーと苦楽を共にしてきた座員
ゆかり座長ゆずりの情念の濃い舞踊が魅力です

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しかし楓恋さんは2018年12月をもって劇団戸田を卒業されました。
芝居に舞踊によいパフォーマンスをされていたのになんて残念なのでしょう。

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戸田ゆかり座長

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たまにツイッターで流れてくるゆかり座長の写真を見ますと、お客さんを楽しませるためには何でもやってやろうという芸人魂を感じます。


私はほてる木の芽坂での観劇1日目に胸をうたれて、終演後翌日の観劇お食事コースの予約をしました。
その夜、私は別のホテルに宿泊していたのですが(木の芽坂が満室だったため)、ほてる木の芽坂お客様係のYさんから私の携帯電話に電話がありました。明日の公演のお客さんはひとりになってしまう可能性がありますがそれでもよろしいでしょうか、とのことでした。私以外に食事付き観劇の予約をしたお客さんがいなかったようです。でも今日の観劇でもフリーのお客さんは15人くらい入っていたし、明日も休日。ひとりになることはないだろうと思い、予定通り行きますと答えました。Yさんは、では他のお客さんに声がけしてみますとのことでした。

翌日。お客様係Yさんの読みは的中しました。開演時間になっても公演会場には私しかいません。
ついに観客席に私しかいない状態で舞台の幕が開きました。
劇団に申し訳ないことをしてしまったという後悔の念と、客が自分ひとりという緊張感で落ち着かない私。
芝居の途中でお客さん2名が入ってきてくれました。Yさんが呼んでくれたのでしょう。有難や!
そこからは私の緊張は解け、公演をめいいっぱい楽しみました。
劇団戸田の皆さんはこんな状況でもまったく手を抜くことなくお芝居と舞踊ショーを見せてくれました。

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2日目の観劇のラストショー

振り返って考えますと、この日は10月の3連休の3日目で、芝居の内容が3連休1日目と同じでした(ここは芝居は毎日日替わりではありません)。そしてこの3連休期間にこの地域のあちこちでイベントをやっているよう。なんといっても稲刈りで忙しい時期でもあります。お客様係Yさんは総合的に判断してお客さんが少ないことを予測し、お電話してくださったのでしょう。
そもそも地方の大衆演劇公演では団体のお客さんをメインターゲットとしている公演地が多く(団体の予約が入らないと公演中止というところもある)、「1人で予約」というお客さんは珍しかったのだと思います。

戸田ゆかり座長にうかがいますと、ホテル木の芽坂は地元の皆さんやホテルの皆さんが暖かくてとても好きな公演場所なのだそうです。私はたった2日の滞在ながらそれがわかるような気がしました。
ちなみに次の日は50人以上の団体客の予約が入っているのだとか。


旅役者。ファミリー劇団。家族の生活を守る母。
戸田ゆかり座長と劇団戸田は、大衆演劇という日本の特殊文化の縮図のように思えます。

これからも戸田劇団を応援しています。
観ると元気をもらえる劇団戸田公演。是非、多くの方に足を運んでほしいと思います。


(2018年10月探訪)





プロフィール

notarico

Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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