WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 2018年01月
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ぶらりと寄って笑顔になれる本格的芝居小屋 「紀の国ぶらくり劇場」

ぶらりと寄って笑顔になれる本格的芝居小屋 「紀の国ぶらくり劇場」

中近世の日本は水運による物流がさかんで大きな川はその拠点として重要な場所でした。秀吉が弟の秀長に命じて紀ノ川の河口付近に築かせた城が和歌山城です。後に紀州徳川家が成立し、かの吉宗公は第5代紀州藩主となった後に徳川8代将軍となりました。紀州徳川のもとで城下町が整備され、江戸後期には約9万人が暮らす町として栄えたそうです。

現在この地には交通の拠点として2つの大きな鉄道駅があります。JRの和歌山駅と南海電鉄・JR共用の和歌山市駅です。
実はこの両駅はけっこう離れている。2.5kmくらい、歩いて30分以上かかる距離です。この両駅および和歌山城に囲まれた界隈がかつての城下町の名残を受けて商業地帯となっており、2018年現在大衆演劇場が4つもあるという全国的にも大衆演劇場密度の高い地域となっています。

この地域のなかでも「ぶらくり丁商店街」は和歌山県最大の商店街で本町、ぶらくり丁、北ぶらくり丁、東ぶらくり丁、中ぶらくり丁など多くのエリアに分かれています。

今回ご紹介しますのはその商店街の名を冠した大衆演劇場「ぶらくり劇場」です。

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多くがアーケードになっているぶらくり丁商店街

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こんな昔ながらのお店もありました

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ここがぶらくり劇場が入っているビル

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入口

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劇場は地下です。
地下にある大衆演劇場は珍しい。

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なんと昇降機が!
お年寄りにやさしい劇場。すばらしい!

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券売機

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劇場内
やっぱり芝居小屋はこのように舞台が高くあってほしい。

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この花道もかっこいいです。

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提灯広告
雰囲気いいですね

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座席
くつろいで座れます

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花道の横の桟敷席

全体的に大衆演劇の芝居小屋としてとてもいい感じ!

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軽食も売っています。

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休憩所でおでんセット(おでん3個、おにぎり2個、お茶)をいただきました。
休憩所にはテーブルが並んでいます。食事をとりながらくつろげるスペースがあるのはうれしいですね。

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アルコールはNGになってしまったよう

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これは「パタパタハンド」というのか

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外出する際に持ってゆく「再入場券」というものがありました

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公演中の様子

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これはぶらくり劇場7周年に寄せた劇場のコメント
「ぶらり歩いてきた先は 
笑顔になって帰るとこ
涙をあずけて帰るとこ
そんなとこになりたくて 
始めた芝居小屋
ぶらくり劇場はみなさまのおかげで
七周年を迎えることができました。
有り難う御座います。
今日も、明日も、明後日も、
笑顔でお待ちしています。
 劇場スタッフ 一同」

いいコメントですね~。
「お客さんを笑顔にしたい」劇団の人も劇場の人も同じ思いであるからこそ、お客さんは第二の我が家のような気持ちで劇場にぶらっと出かけるのです。

施設もホスピタリティも申し分ない素敵な大衆演劇場でした。

なお、ぶらくり劇場HPの「大衆演劇用語集」はリアルな大衆演劇が伝わってきて面白いですよ。是非ご一読を!

(2015年8月探訪)

地域活性化のために商店街が立ち上げた大衆演劇場 「明石ほんまち三白館」

地域活性化のために商店街が立ち上げた大衆演劇場 「明石ほんまち三白館」

明石のほんまち商店街に2015年12月にオープンした大衆演劇場「明石ほんまち三白館」を訪ねました。

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この写真は明石を代表する商店街「魚の棚(うおんたな)商店街」

魚ん棚商店街の南に進むとすぐに山陽道がありその先に明石海峡を望む明石港があります。
この山陽道はかつての西国街道で明石城の城下町の大通りとして賑わっていた道です。

現在この旧西国街道沿いにあるのが「ほんまち商店街」です。
「明石ほんまち三白館」はほんまち商店街が設置した劇場なのです。

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ほんまち商店街の看板
「劇場のあるまち」というキャッチフレーズが書かれています

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商店街の壁に貼られたポスター

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ここが明石ほんまち三白館
この写真の左の方に魚の棚、右の方に明石港があります

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別の角度から

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入口
右に見える木戸口で入場券を購入します。

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入口左横のモニターでは大衆演劇動画が放映されていました

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そのさらに左、同じ建物に「はっ心」という食事処があります

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この日は平日にもかかわらず開場前にかなりの行列ができていました。
多くの方が前売り券を手にしていました。

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建物内
さきほどの食事処と出入りできる扉がありました

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劇場内
160席あります。

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座席

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フック
あると便利ですよね

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前方

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下手に立派な花道があります

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公演中の様子

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この日は大入りでした

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ラストショー

明石は戦時中に激しい空襲があり、市街地の多くが焼失しました。
戦後この場所に映画館が建てられ、全国的に映画館経営が不振になってもこの映画館はなんとか営業を続けていました。
地域振興のために本町に大衆演劇場を、という話が持ち上がり、商店街振興組合が映画館の建物を借り受け、劇場用に改修してできたのが三白館とのことです。

私は大衆演劇場にとって何より大切なのは「地域に根ざしていること」だと思っています。
商店街ぐるみで盛り上げて、商店街を利用する人々に親しまれる存在となった三白館は大衆演劇場の理想形のように思えます。
劇場が広く、花道もあり、食事処もある。地元の人々のくつろぎと笑顔がある。
三白館は今後歴史を作って、いずれは関西の大衆演劇場の名だたる存在になるのではないかと思っています。

(2016年10月探訪)

大衆演劇の春を告げる下町の芝居小屋 「此花演劇館」

大衆演劇の春を告げる下町の芝居小屋 「此花演劇館」

大阪市の北西に此花(このはな)区という川と海に囲まれた地区があります。阪神地区以外の人にはまず縁のなさそうなところだったのではないか思いますが、ユニバーサルスタジオジャパンが海の近くにできてから多くの観光客が訪れるようになりました。

とはいえUSJを訪ねる観光客は此花区に来たという意識はないでしょう。最寄駅からテーマパークまで直結で、ほとんど市街地を目にすることはないのでしょうから。

此花区西部の海近くは高度経済成長期には重化学工業が栄えたそう。そこからもっと内陸寄り、区の東部には住宅地が広がっています。この下町は、USJに観光客がどれだけ訪れようとも昔ながらの佇まいに変化はないのでしょう。

2015年11月此花区に大衆演劇場ができました。その名も此花演劇館。大衆演劇激戦区の大阪とはいえ、ひとつの区にこれまでなかった劇場ができたのは画期的なことです。

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阪神なんば線千鳥橋駅を下車。駅の近くに商店街があります。
そこから西方に歩いたところに春日出商店街があります。此花演劇館へはここから向かうのがわかりやすい。

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商店街を歩きここを左折します

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此花演劇館の建物がありました

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正面

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入口入って左に受付があります。

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場内

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前方
ご覧のとおり舞台に高さがない。かつ客席と近い。
最前列のお客さんは本当に間近に役者さんを見られるでしょうね。

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舞台が低いので、もちろん客席には傾斜が必要。

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3人が座れるベンチの客席。

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貸し座布団100円

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公演中の様子。
舞台が低いから舞台上の下の方は見えにくい。

手作り感のある下町らしいアットホームな劇場でした。

「此花」ってめずらしい名前だなと思い、此花区の名前の由来を調べました。
古今和歌集にある「難波津に咲くやこの花冬ごもり 今は春べと咲くやこの花」という歌から引用したとのこと。
此花区には「咲くやこの花中学・高校」という名の中高一貫の公立学校まであるのですね。

旅芝居が全盛だった頃のこの界隈にもいくつか芝居小屋があったでしょう。
高度成長期になり大衆演劇は冬の時代を迎えました。
そして近年じわじわと人気を取り戻し、大阪では大衆演劇場が増えてきました。
今こそ大衆演劇の春と此花演劇館に賑わいの花が咲きますように。

(2016年10月探訪)
プロフィール

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Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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