鬼怒川温泉の激安ツアー附属の旅芝居 「しばい処 花菊」
鬼怒川温泉の激安ツアー附属の旅芝居 「しばい処 花菊」
温泉ホテル、1泊2食のバイキング+飲み放題、首都圏からバス送迎、以上全部込みで1人7,000円以下。
おおるりグループのプランの安さには驚きます。
しかも鬼怒川温泉エリアと塩原エリアでは無料で大衆演劇を楽しむことができます。
今回の探訪先は、その鬼怒川温泉の大衆演劇場「しばい処 花菊」です。
この大衆演劇場は以前は「湯けむり会館」という名称でしたが、2015年7月に今の名前になりました。
以来、花舞小菊座長率いるみやま劇団小菊(元みやま劇団青葉)が運営を任されているようです。
首都圏からの宿泊プランに合わせているため、「しばい処花菊」での公演は午前中になります。
一般的な宿泊プランのお客さんのスケジュールは
横浜・東京・千葉の各所に朝集合、バス乗車→11:30頃鬼怒川温泉着→ホテル宿泊→翌朝9:30までにチェックアウト→バスで「しばい処花菊」へ移動→大衆演劇公演(第一部芝居10:00~11:00、第二部舞踊ショー11:15~12:00)→バスで帰る
このような感じでしょうか。
「しばい処花菊」はおおるりグループのホテル宿泊のお客さんに無料で大衆演劇公演を楽しんでもらう施設ですが、通常の大衆演劇場として一般客が入場料金を支払って観劇することもできます。
今回私は一般客として訪ねました。

鬼怒川温泉はとても大きな温泉郷です。
江戸時代にこの地で発見された温泉は、かつては日光詣の僧侶や大名しか入ることができなかったそうですが明治以降に一般開放されました。その頃は違う温泉名でしたが、昭和2年に一帯の温泉の名称を「鬼怒川温泉」と改め、近くに「鬼怒川温泉駅」もできました。戦後の高度成長期には鬼怒川沿いに大型の旅館やホテルが立ち並ぶようになり一大温泉街となりましたが、やはりあのバブル崩壊で大打撃を受けたようです。
今回の旅で鬼怒川沿いを散策しましたが、廃墟となっている大型ホテルをいくつもみかけました。

鬼怒川温泉郷南部の楯岩展望台から、温泉街を眺めました。
中央に鬼怒川が流れています。鬼怒川温泉駅は写真の右の方です。

上の写真を拡大しました。
ホテルニューおおるりの奥にしばい処花菊が見えます。

私は車でしばい処花菊を訪ねました。
鬼怒川有料道路を降りて一般道に合流したすぐ右手にしばい処花菊の入口があります。
有料道路から来た場合は降りてすぐ右折は危ないのでいったん通り過ぎてUターンして戻ってきた方がよいかもしれません。

先ほどの入口を入ったところ。この坂を降りた奥に芝居小屋の建物が見えます。

しばい処花菊の建物

駐車場からはホテルニューおおるりが見えます。

入口

しばい処花菊のポスター
入場料1400円
10:00~12:00 芝居・舞踊ショー
12:00~14:00 お客様の歌と踊りのコーナー
14:00~16:00 芝居・舞踊ショー(予約制)
12:00以降は予約がある場合のみ実施している模様。
9:30~10:00の間に、ホテルからお客さんを運んできたバスが続々と到着し、お客さんは劇場に入ってゆきました。
私は入口入ってすぐの受付で一般客であることを申し出て観劇料金を支払いました。
定価の1400を支払った後、何故かサービスとして100円返金してくれました。
入口で靴を脱ぎます。靴は入口で受け取るビニール袋に入れて各自で管理です。

場内後方より

前方は低いテーブル

後方は椅子
私が訪ねた日は、何十人かいたお客さんは皆椅子席に座り、前方がガラーンとしていました。

そば、うどん、ラーメン、ピラフ、枝豆、ビール、日本酒、チューハイ、アイスクリーム、コーヒー・・・
場内で軽食や飲物も販売しています。
自動販売機で食券を買います。

ここでは舞台をお客さんに開放することもあるようで、
お客さんのための着替えスペースが設けられています。

こんな貼紙も

過去の演劇グラフのみやま劇団青葉のインタビュー記事(おそらく校正中のゲラ段階もの)が貼ってありました。
校正時に見つかったのだろうミスが手書きで直されていました。
完成版の記事を掲示すればいいのに・・・。
でも、男性役者は恐さも小技もどちらも大事ですよね。

第1部のお芝居が終わると、劇団の長老的立場であろう役者さんから口上挨拶がありました。挨拶というより、「日本人のこころ」についてのお話でした。
思いやりとやさしさこそが日本人のこころ。
それがなくなってしまったから日本から笑いがなくなってしまった。
笑いや絆を大切にしてゆきましょう。
といったお話でした。
この話の流れで物販の案内がありました。
「おもいやり 絆」と書いた巾着に清酒がはいってます。これを「おひねり代わりの1000円」として販売していました。
売り上げは東日本大震災復興のために寄付されるとのこと。

舞踊ショー
この役者さん(リョウさん:正確な名前がわかりませんでした)が芝居も舞踊も大変上手でした。

花舞小菊座長
座長の口上挨拶はショーの途中でありました。
みやま劇団小菊はほぼこの小屋で公演しているようですね。
観劇がメイン目的でないお客さんが多く、毎日同じ場所で公演、となればマンネリズムに陥るのは仕方ないことでしょう。
何回も繰り返ししすぎてアドリブ感を喪失したアドリブ的演技が寒い場面がありました。
こういう状況では、今日来たお客さんにまた来てもらえるように精一杯楽しい舞台をつくりあげよう、というモチベーションを保つのは大変なのだろうなと思いました。なるべく他の場所にも巡業した方がよいと思います。

12時頃公演が終わりました。
劇団のお見送りがほぼなかったのが残念でした。
お客さんはそれぞれ自分の目的地へ向かうバスに乗り込み帰路につきます。
私はこの後、鬼怒川温泉郷を観光しました。
最近読んだ山根演芸社の山根社長のインタビューで、変化していくことに旅芝居の本質がある、というようなコメントがありました。私もその通りだと思います。そして、変化させようという意識は、もっとよいものをという向上心から生まれてくるものだと思います。
しばい処花菊での公演では、劇団はチャレンジ精神をもってもっとお客さんを楽しませようと変化していってほしいなと思います。
(2017年9月探訪)
温泉ホテル、1泊2食のバイキング+飲み放題、首都圏からバス送迎、以上全部込みで1人7,000円以下。
おおるりグループのプランの安さには驚きます。
しかも鬼怒川温泉エリアと塩原エリアでは無料で大衆演劇を楽しむことができます。
今回の探訪先は、その鬼怒川温泉の大衆演劇場「しばい処 花菊」です。
この大衆演劇場は以前は「湯けむり会館」という名称でしたが、2015年7月に今の名前になりました。
以来、花舞小菊座長率いるみやま劇団小菊(元みやま劇団青葉)が運営を任されているようです。
首都圏からの宿泊プランに合わせているため、「しばい処花菊」での公演は午前中になります。
一般的な宿泊プランのお客さんのスケジュールは
横浜・東京・千葉の各所に朝集合、バス乗車→11:30頃鬼怒川温泉着→ホテル宿泊→翌朝9:30までにチェックアウト→バスで「しばい処花菊」へ移動→大衆演劇公演(第一部芝居10:00~11:00、第二部舞踊ショー11:15~12:00)→バスで帰る
このような感じでしょうか。
「しばい処花菊」はおおるりグループのホテル宿泊のお客さんに無料で大衆演劇公演を楽しんでもらう施設ですが、通常の大衆演劇場として一般客が入場料金を支払って観劇することもできます。
今回私は一般客として訪ねました。

鬼怒川温泉はとても大きな温泉郷です。
江戸時代にこの地で発見された温泉は、かつては日光詣の僧侶や大名しか入ることができなかったそうですが明治以降に一般開放されました。その頃は違う温泉名でしたが、昭和2年に一帯の温泉の名称を「鬼怒川温泉」と改め、近くに「鬼怒川温泉駅」もできました。戦後の高度成長期には鬼怒川沿いに大型の旅館やホテルが立ち並ぶようになり一大温泉街となりましたが、やはりあのバブル崩壊で大打撃を受けたようです。
今回の旅で鬼怒川沿いを散策しましたが、廃墟となっている大型ホテルをいくつもみかけました。

鬼怒川温泉郷南部の楯岩展望台から、温泉街を眺めました。
中央に鬼怒川が流れています。鬼怒川温泉駅は写真の右の方です。

上の写真を拡大しました。
ホテルニューおおるりの奥にしばい処花菊が見えます。

私は車でしばい処花菊を訪ねました。
鬼怒川有料道路を降りて一般道に合流したすぐ右手にしばい処花菊の入口があります。
有料道路から来た場合は降りてすぐ右折は危ないのでいったん通り過ぎてUターンして戻ってきた方がよいかもしれません。

先ほどの入口を入ったところ。この坂を降りた奥に芝居小屋の建物が見えます。

しばい処花菊の建物

駐車場からはホテルニューおおるりが見えます。

入口

しばい処花菊のポスター
入場料1400円
10:00~12:00 芝居・舞踊ショー
12:00~14:00 お客様の歌と踊りのコーナー
14:00~16:00 芝居・舞踊ショー(予約制)
12:00以降は予約がある場合のみ実施している模様。
9:30~10:00の間に、ホテルからお客さんを運んできたバスが続々と到着し、お客さんは劇場に入ってゆきました。
私は入口入ってすぐの受付で一般客であることを申し出て観劇料金を支払いました。
定価の1400を支払った後、何故かサービスとして100円返金してくれました。
入口で靴を脱ぎます。靴は入口で受け取るビニール袋に入れて各自で管理です。

場内後方より

前方は低いテーブル

後方は椅子
私が訪ねた日は、何十人かいたお客さんは皆椅子席に座り、前方がガラーンとしていました。

そば、うどん、ラーメン、ピラフ、枝豆、ビール、日本酒、チューハイ、アイスクリーム、コーヒー・・・
場内で軽食や飲物も販売しています。
自動販売機で食券を買います。

ここでは舞台をお客さんに開放することもあるようで、
お客さんのための着替えスペースが設けられています。

こんな貼紙も

過去の演劇グラフのみやま劇団青葉のインタビュー記事(おそらく校正中のゲラ段階もの)が貼ってありました。
校正時に見つかったのだろうミスが手書きで直されていました。
完成版の記事を掲示すればいいのに・・・。
でも、男性役者は恐さも小技もどちらも大事ですよね。

第1部のお芝居が終わると、劇団の長老的立場であろう役者さんから口上挨拶がありました。挨拶というより、「日本人のこころ」についてのお話でした。
思いやりとやさしさこそが日本人のこころ。
それがなくなってしまったから日本から笑いがなくなってしまった。
笑いや絆を大切にしてゆきましょう。
といったお話でした。
この話の流れで物販の案内がありました。
「おもいやり 絆」と書いた巾着に清酒がはいってます。これを「おひねり代わりの1000円」として販売していました。
売り上げは東日本大震災復興のために寄付されるとのこと。

舞踊ショー
この役者さん(リョウさん:正確な名前がわかりませんでした)が芝居も舞踊も大変上手でした。

花舞小菊座長
座長の口上挨拶はショーの途中でありました。
みやま劇団小菊はほぼこの小屋で公演しているようですね。
観劇がメイン目的でないお客さんが多く、毎日同じ場所で公演、となればマンネリズムに陥るのは仕方ないことでしょう。
何回も繰り返ししすぎてアドリブ感を喪失したアドリブ的演技が寒い場面がありました。
こういう状況では、今日来たお客さんにまた来てもらえるように精一杯楽しい舞台をつくりあげよう、というモチベーションを保つのは大変なのだろうなと思いました。なるべく他の場所にも巡業した方がよいと思います。

12時頃公演が終わりました。
劇団のお見送りがほぼなかったのが残念でした。
お客さんはそれぞれ自分の目的地へ向かうバスに乗り込み帰路につきます。
私はこの後、鬼怒川温泉郷を観光しました。
最近読んだ山根演芸社の山根社長のインタビューで、変化していくことに旅芝居の本質がある、というようなコメントがありました。私もその通りだと思います。そして、変化させようという意識は、もっとよいものをという向上心から生まれてくるものだと思います。
しばい処花菊での公演では、劇団はチャレンジ精神をもってもっとお客さんを楽しませようと変化していってほしいなと思います。
(2017年9月探訪)