WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 2016年08月
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青春18きっぷで清水に行って次郎長ゆかりの地をめぐる旅レポート

青春18きっぷで清水に行って次郎長ゆかりの地をめぐる旅レポート

2016年のお盆休み、青春18きっぷでの旅が好きな妻の発案で、静岡県の清水まで日帰り旅行をすることになりました。

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普通列車の長旅なので、旅の気分が満喫できる向かい合わせの窓際の席を確実に確保したい。そのために東海道線の始発駅である東京駅にまず移動しました。

6:07分東京発熱海行きの東海道線に乗り、熱海駅で静岡行きの東海道線に乗り換えて、9時08分に清水駅着。
参考までに、青春18きっぷを使うと1日の乗車運賃が2,370円、東京~清水のJR往復運賃は6,040円(新幹線を使うと11,000円以上)ですからだいぶお得です。

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駅前をちょっと歩くと、いかにも清水にきたなあと思わせる看板が目に入ります。

駅から次郎長ゆかりの地までは歩いて30~40分ぐらいのようなので、歩いてゆくことにします。

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清水次郎長の菩提寺、梅蔭禅寺(ばいいんぜんじ)に着きました。

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日本で唯一らしい次郎長の銅像があります。

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次郎長遺品館では、次郎長関係の遺品がたくさん陳列されています。中でも重要なのは山岡鉄舟が次郎長に贈った「精神満腹」の書です
ここでは侠客としての次郎長はあまり紹介されていません。次郎長と黒駒勝蔵との争いが終息する明治維新以降、特に山岡鉄舟に出会い改心した後の次郎長のエピソードがたくさん紹介されています。
次郎長の偉業の一部を挙げてみましょう。
・明治元年、損傷した幕軍の軍艦咸臨丸が清水港に避難していた際に、新政府軍の軍艦がこれを襲撃した。港には多くの死体が浮いて漁師が困っていたが、朝敵とされる兵士を祀ることは許されておらず、駿府藩は手出しできなかった。次郎長は「死ねば仏だ」と自らの責任において子分とともに遺骸を回収して葬り、壮士の墓を建てた
・明治7年から26年にかけて富士山麓の開墾をした。
・清水の旦那衆を説いて蒸気船三艘を作らせ静隆社という会社を設立した。
・横浜から教師を雇って英語塾を開設した。

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次郎長の墓。他に、大政、小政、石松、増川仙右ェ門、お蝶(一代~三代)の墓もあります。森の石松の墓は森町の大洞院や愛知県の洞雲寺にもありますが、ここにあるのは分骨して建立したもののようです。

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次郎長の墓に線香をお供えしました。

梅蔭禅寺で次郎長グッズを買い込み、次郎長生家へ。

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次郎長通り商店街

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商店街沿いに次郎長の生家がありました。

次郎長はこの場所で廻船業、高木三右衛門の次男として生まれました。名は長五郎。
その後、母親の弟で甲田屋という米穀商を営んでいる山本次郎八の養子となりました。
「次郎八のところの長五郎」が縮まって通称「次郎長」になりました。

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生家内部。かなり老朽化が激しく、2016年に改修工事を行うとのことでした。

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次郎長はこの井戸の水で産湯につかりました。

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キセル、煙草入れ等。

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次に清水港船宿記念館「末廣」を訪ねました。

明治19年、次郎長が67歳のときに、「末廣」という船宿を開業しました。その建物は次郎長の死後、売却され、さらに移築されました。平成11年にその部材が発見され平成13年にその部材を用いて「末廣」が復元され記念館となりました。

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次郎長は末廣の2階に英語塾を開きました。復元された末廣の2階にそれが再現されています。

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明治10年代の次郎長宅(左寄りの2階建ての家)
明治19年に末廣ができるまでこの家にいました。

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実際末廣があった場所は記念館よりも少し海側にありました。
その場所に平成11年に建てられた次郎長宅跡という碑があります。
次郎長はこの場所にあった末廣で亡くなりました。

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記念館から200mくらい離れた場所に「壮士の墓」がありました。

次郎長ゆかりの地めぐりは以上で終わりです。

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末廣の近くにエスパルスドリームプラザという賑やかな商業施設があります。

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ドリームプラザ内の「清水すし横丁」で寿司ランチ。

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水上バスを使って三保の松原に移動しました。写真は「羽衣の松」

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曇っていて残念ながら富士山は見えません。

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再びバスで移動し、清水駅近くの市場に行きました。
清水港はマグロの水揚げが日本一だそうです。マグロをウリにした食堂がいくつかあります。

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次郎長+マグロ=かし丸くん

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夕食はまぐろトロ三昧定食

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参考までに、市場→エスパルスドリームプラザ→三保→市場→・・・のように水上バスが走っています。
ただし水上バスの三保の発着所は三保の松原までは結構遠いです。

夕食後、清水駅から普通電車を乗り継いで帰宅しました。

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翌朝、次郎長生家の近くの和菓子屋さんで買った銘菓「次郎長笠」をいただきました。
直径15cmもあるジャンボどら焼きです。栗や求肥が入っていて美味しい。

普通電車に長く乗るのは疲れるかなと思っていたのですが、本を読んだりウトウトしたりしているうちにすぐ着いてしまった印象。
青春18きっぷを使えば結構気軽に行けるなと思いました。
今度は富士山がきれいに見えそうなときに行ってみたいと思います。

(2016年8月)

城下町にある、殿様の名前を冠した劇場 「新吉宗劇場」

城下町にある、殿様の名前を冠した劇場 「新吉宗劇場」

徳川吉宗は1684年紀州二代藩主徳川光貞の四男として生まれました。兄たちの相次ぐ急逝で紀州藩主となった後、33歳のときに徳川八代将軍となりました。武芸・学問を奨励し、質素倹約がモットーで、木綿を着用し食事も一日二食の一汁二菜。
独立した廟を建てないようにという遺言を残して68歳で亡くなったという。

和歌山駅付近を観光しているとあちこちに「吉宗」の文字を見かけます。

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徳川吉宗像

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徳川吉宗公誕生地

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和歌山城

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天守閣から海を眺める

和歌山市民の誰もが吉宗に親しみをもっていることでしょう。
この地に生まれた大衆演劇場に吉宗の名が冠せられるのは自然なことだと思います。

2013年7月にオープンした新吉宗劇場(オープン当時は吉宗劇場)を訪ねました。

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新吉宗劇場が入っているビル

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葵の御紋の周りに「Wakayama Yoshimune Theater」の文字。
劇場のロゴマークがでかでかとビルに描かれています。

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入口

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入口前に受付(チケット売り場)があります。
入口入ってすぐ左には鈴蘭という喫茶店があります。

劇場は2階です。

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劇場図面
劇場にしてはちょっとかわったレイアウト。

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劇場後方より。
劇場内に入ってまず気が付くのが・・・

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この柱。

これまでいろいろ大衆演劇場を見てきましたので
舞台の前の目立つところに柱があっても驚かなくなりました。

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横から見た舞台前

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新吉宗劇場の客席

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花道

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この日は大入り。
このキャラクターは吉宗公でしょうか。

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お客さんは左の方にかたまっていました。
右の方の席にいた私は公演中にその理由がわかりました。
右側の席にいると花道を見ようとすると例の柱が邪魔するのです。
休み時間に席替えをするお客さんが何人かいました。

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天井は高い。、
このような広い舞台空間の中だと役者も映える。

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しかし舞台の床はそれほど高くない。そして客席の勾配もゆるやかだ。前の席のお客さんの頭が少し気になる。
劇場を設計するにあたり、舞台の高さと客席の勾配の問題は本当に難しいと思う。

写真ではお伝えしにくいのですが
新吉宗劇場はアットホームな雰囲気が魅力です。

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劇場出入り口横に置かれているのは「足置き」
座席の高さが合わないお客さんへの配慮でしょう。

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1階の喫茶鈴蘭から劇場への出前もやってくれるようです。

終演後、喫茶鈴蘭に入ってみました。

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広く明るい喫茶店です。

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人気メニューだというオムライスを注文しました。
美味しかった!

(2015年9月探訪)
プロフィール

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Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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