イベント盛りだくさん 大阪にできた新しい公演形態のセンター 「ゆの蔵」
イベント盛りだくさん 大阪にできた新しい公演形態のセンター 「ゆの蔵」
2014年5月、ついに大阪に新しい「センター」が誕生しました。
門真市のスーパー銭湯「天然温泉ゆの蔵」です。
もうすぐオープン1周年になります。
東京に住む私は「門真」という大阪の土地の名はゆの蔵ができるまで知りませんでした。
大阪の方に尋ねますと、運転免許場があることでよく知られているが、それ以外はとりたてて特筆することがないようなベッドタウン、といった街のようです。
杮落しの翌月ゆの蔵を探訪しました。

門真市駅は京阪電車と大阪モノレールの2路線が交差しています。
駅を降りて南方へ進みます。「スーパーホテル」の黄色い看板が見える方向です。

スーパーホテル横を通過して大通りに出てすぐ左にゆの蔵はあります。

自転車駐輪場。
劇場であれセンターであれ、「自転車で大衆演劇を見に行く」という生活文化が私は好きだ。

施設入口は2階にあります。
大きな駐車場があります。無料のシャトルバスも運行しています。

入口はいってすぐ玄関があり、ここで靴箱に靴をしまいます。

ゆの蔵ではいろんなイベントが盛りだくさんに開催されています。イベントカレンダーはとても賑やか。
ですからスーパー銭湯という表現は適切ではないかもしれません。
温泉、芝居、カルチャースクールなど、楽しみながらくつろげる地域コミュニティに根ざした施設です。
玄関を通過したら受付へ。
私はいつものクセで靴箱の鍵を提出してしまいましたが、ここでは靴箱の鍵は利用者が保管します。
入館料を支払おうとすると、料金は後払い、とのことで館内精算用のリストバンドを渡されました。
館内での支払いは、リストバンドのバーコードを提示することで済ませ、帰る際にまとめて精算するというシステムです。
タオルや館内着は必要な人のみ別料金で貸し出します。その分入館料は安く設定されています。
施設に入ってまず感じたのが、コンセプトがしっかりしていて、それに基づいてきちんとデザインが統一されていること。
私がこれまで訪ねたセンターは、高度成長期の名残りをどこかに残したまま年輪を重ねてきたようなナチュラルに昭和の風合いが感じられる施設が多かったけれども、ゆの蔵はとても現代的なセンスで、日本人がほっとできる空間としての昭和感を演出しています。

畳敷きのイベントルーム

軽食コーナー

囲碁将棋コーナー

喫煙スペースがきちんと個室になっている。
現代では当たり前かもしれないけれど、そうなっていないセンターの方が圧倒的に多い。

大衆演劇は劇場レストランで行われます。

場内後方より。
机の種類、配置、場内の傾斜など、大衆演劇場としてとてもよく考えられて作られています。

ゆの蔵の幕

最前列は正面向きの机
その後ろに座椅子で座るテーブル席があります。

その後方はほりごたつ席。最後方はテーブル席。

センター公演では足をのばせなくて疲れるということがよくあります。
ほりごたつ席は足が楽でした。しかし私はこれにプラスして座椅子がほしい。この席には座椅子は用意できないとのことで、お客様アンケートでリクエストしておきました。

カウンター席もあります。
多くのセンターでは、狭いスペースにお客さんが場所を取り合うように身を寄せ合う光景をみます。ゆの蔵の劇場レストランは収容人数をおさえて、くつろげる快適な環境を実現しています。

劇場レストランで「ゆの蔵竹籠御膳」をいただきました。

この日はあおい竜也座長の「一竜座」の公演でした。
このときの一竜座はゆの蔵と同じく、旗揚げ2ヶ月目。
あおい竜也座長の舞踊は吸い込まれるように観てしまう。
芝居ではかつて座長として琥珀座を率いていた竜美獅童がアドリブたっぷりに舞台を盛り上げていました。
以上の写真はゆの蔵がオープンした翌月の様子です。これから常連のお客さんを増やしてゆこうという段階で、このときはまだそんなにお客さんは入っていないようでした。
2015年4月、10か月ぶりにゆの蔵を訪ねました。
するとどうでしょう、平日も休日も劇場レストランはお客さんでいっぱい。劇場入口にはいつも満席の札が掲げられていました。
こうなるだろうことは予測していました。
というのも、ゆの蔵はこれだけイベント盛りだくさん、キレイで快適な施設であるにもかかわらず、入館料がめちゃくちゃ安いからです。
オープン当初は、入館料は会員1300円、一般1200円という値段設定で、サービス期間は会員1000円となっていました。当然私は200円の入会金を払って会員になり、会員料金で入館しました。
サービス期間が続いた後、2015年になって会員も一般も入館料1000円となりました。安っ!
こうなると会員になるメリットがなさそうですが、会員は施設のさまざまなサービスを利用するごとにポイントが貯まる仕組みとなっており、貯まったポイントでまたいろんなサービスを受けることができます。
都会のすぐ近くでお風呂も大衆演劇も楽しめて1000円なんて価格破壊ではないでしょうか。
人気がでないわけがありません。

剣戟はる駒座倭組の舞台
さて、ゆの蔵での大衆演劇公演は他の公演地とはちょっと変わっています。
通常、昼の部・夜の部という2部制で、それぞれ「芝居+舞踊」がセットになっています。
ゆの蔵は、芝居と舞踊がセットという前提をなくし、4部制としています。
1部 11:30~12:30 芝居
2部 14:00~15:00 舞踊ショー
3部 17:00~18:00 芝居
4部 20:00~21:00 舞踊ショー
多くのセンターでは昼の部と夜の部で演目を取り替えているかと思います。
ゆの蔵では、1部と3部、2部と4部とで内容が一緒です。
舞踊が好きな人は舞踊ショーだけを観ればよいですし、芝居も舞踊も観たい人は2部と3部を観て18時すぎに帰るという選択もできるわけです。またお勤めの方は平日会社帰りに4部を観て風呂に浸かって帰宅するということもできます。
ただ、座席の予約(300円)はそれぞれの公演でかかりますので、お芝居と舞踊ショーのどちらも予約して観たい場合は600円かかることになります。
いま劇場レストランはとても賑わっているようですから確実に座って観るために予約されることをおすすめします。
3日間見た限りでは、お芝居の回より舞踊ショーの回の方が人気があるのかなという感じがしました。
最後にゆの蔵のメイン施設である温泉について。
洗い場が多い内湯、広くてバラエティに富んだ露天風呂と、かなり充実しています。
湯温も熱くなくて気持ち良かった。
「ロウリュウ」というの最近のスーパー銭湯の流行なのでしょうか?
私はゆの蔵で初めて体験しました。ゆの蔵ではロウリュウアトラクションが1日4回サウナルーム内で行われます。
アロマ成分を含んだ水を溶岩にかけると、いい匂いがする熱い蒸気がサウナルーム内に充満してきて、それをスタッフが大きな団扇で扇いでお客さんに熱風を送り、その間お客さんは手拍子をとりながら「ワッショイ」という掛け声を言い続けるという、知らない人がきいたらなんじゃそれというイベントなのですが(私も最初そう思ったのですが)、やってみるとこれがなかなかおもしろい。いままで浴びたことのない熱い蒸気に身が包まれると、これに堪えるためにワッショイと声をあげて自らを鼓舞したくなる気持ちが涌いてきます。
2回目のゆの蔵探訪に際しては門真市駅近くのホテルを利用しました。
最近、大阪に宿をとるのがタイヘンになってきました。外国人観光客が増えたからでしょうか。
私が利用したホテルはリーズナブルな料金で、大阪中心地にすぐ出られてゆの蔵にも近く大衆演劇遠征の宿泊地としてなかなかよかったです。
今後ゆの蔵のような新しい形態のセンター(大衆演劇公演を行う温泉施設)が増えてゆくような気がします。

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2014年5月、ついに大阪に新しい「センター」が誕生しました。
門真市のスーパー銭湯「天然温泉ゆの蔵」です。
もうすぐオープン1周年になります。
東京に住む私は「門真」という大阪の土地の名はゆの蔵ができるまで知りませんでした。
大阪の方に尋ねますと、運転免許場があることでよく知られているが、それ以外はとりたてて特筆することがないようなベッドタウン、といった街のようです。
杮落しの翌月ゆの蔵を探訪しました。

門真市駅は京阪電車と大阪モノレールの2路線が交差しています。
駅を降りて南方へ進みます。「スーパーホテル」の黄色い看板が見える方向です。

スーパーホテル横を通過して大通りに出てすぐ左にゆの蔵はあります。

自転車駐輪場。
劇場であれセンターであれ、「自転車で大衆演劇を見に行く」という生活文化が私は好きだ。

施設入口は2階にあります。
大きな駐車場があります。無料のシャトルバスも運行しています。

入口はいってすぐ玄関があり、ここで靴箱に靴をしまいます。

ゆの蔵ではいろんなイベントが盛りだくさんに開催されています。イベントカレンダーはとても賑やか。
ですからスーパー銭湯という表現は適切ではないかもしれません。
温泉、芝居、カルチャースクールなど、楽しみながらくつろげる地域コミュニティに根ざした施設です。
玄関を通過したら受付へ。
私はいつものクセで靴箱の鍵を提出してしまいましたが、ここでは靴箱の鍵は利用者が保管します。
入館料を支払おうとすると、料金は後払い、とのことで館内精算用のリストバンドを渡されました。
館内での支払いは、リストバンドのバーコードを提示することで済ませ、帰る際にまとめて精算するというシステムです。
タオルや館内着は必要な人のみ別料金で貸し出します。その分入館料は安く設定されています。
施設に入ってまず感じたのが、コンセプトがしっかりしていて、それに基づいてきちんとデザインが統一されていること。
私がこれまで訪ねたセンターは、高度成長期の名残りをどこかに残したまま年輪を重ねてきたようなナチュラルに昭和の風合いが感じられる施設が多かったけれども、ゆの蔵はとても現代的なセンスで、日本人がほっとできる空間としての昭和感を演出しています。

畳敷きのイベントルーム

軽食コーナー

囲碁将棋コーナー

喫煙スペースがきちんと個室になっている。
現代では当たり前かもしれないけれど、そうなっていないセンターの方が圧倒的に多い。

大衆演劇は劇場レストランで行われます。

場内後方より。
机の種類、配置、場内の傾斜など、大衆演劇場としてとてもよく考えられて作られています。

ゆの蔵の幕

最前列は正面向きの机
その後ろに座椅子で座るテーブル席があります。

その後方はほりごたつ席。最後方はテーブル席。

センター公演では足をのばせなくて疲れるということがよくあります。
ほりごたつ席は足が楽でした。しかし私はこれにプラスして座椅子がほしい。この席には座椅子は用意できないとのことで、お客様アンケートでリクエストしておきました。

カウンター席もあります。
多くのセンターでは、狭いスペースにお客さんが場所を取り合うように身を寄せ合う光景をみます。ゆの蔵の劇場レストランは収容人数をおさえて、くつろげる快適な環境を実現しています。

劇場レストランで「ゆの蔵竹籠御膳」をいただきました。

この日はあおい竜也座長の「一竜座」の公演でした。
このときの一竜座はゆの蔵と同じく、旗揚げ2ヶ月目。
あおい竜也座長の舞踊は吸い込まれるように観てしまう。
芝居ではかつて座長として琥珀座を率いていた竜美獅童がアドリブたっぷりに舞台を盛り上げていました。
以上の写真はゆの蔵がオープンした翌月の様子です。これから常連のお客さんを増やしてゆこうという段階で、このときはまだそんなにお客さんは入っていないようでした。
2015年4月、10か月ぶりにゆの蔵を訪ねました。
するとどうでしょう、平日も休日も劇場レストランはお客さんでいっぱい。劇場入口にはいつも満席の札が掲げられていました。
こうなるだろうことは予測していました。
というのも、ゆの蔵はこれだけイベント盛りだくさん、キレイで快適な施設であるにもかかわらず、入館料がめちゃくちゃ安いからです。
オープン当初は、入館料は会員1300円、一般1200円という値段設定で、サービス期間は会員1000円となっていました。当然私は200円の入会金を払って会員になり、会員料金で入館しました。
サービス期間が続いた後、2015年になって会員も一般も入館料1000円となりました。安っ!
こうなると会員になるメリットがなさそうですが、会員は施設のさまざまなサービスを利用するごとにポイントが貯まる仕組みとなっており、貯まったポイントでまたいろんなサービスを受けることができます。
都会のすぐ近くでお風呂も大衆演劇も楽しめて1000円なんて価格破壊ではないでしょうか。
人気がでないわけがありません。

剣戟はる駒座倭組の舞台
さて、ゆの蔵での大衆演劇公演は他の公演地とはちょっと変わっています。
通常、昼の部・夜の部という2部制で、それぞれ「芝居+舞踊」がセットになっています。
ゆの蔵は、芝居と舞踊がセットという前提をなくし、4部制としています。
1部 11:30~12:30 芝居
2部 14:00~15:00 舞踊ショー
3部 17:00~18:00 芝居
4部 20:00~21:00 舞踊ショー
多くのセンターでは昼の部と夜の部で演目を取り替えているかと思います。
ゆの蔵では、1部と3部、2部と4部とで内容が一緒です。
舞踊が好きな人は舞踊ショーだけを観ればよいですし、芝居も舞踊も観たい人は2部と3部を観て18時すぎに帰るという選択もできるわけです。またお勤めの方は平日会社帰りに4部を観て風呂に浸かって帰宅するということもできます。
ただ、座席の予約(300円)はそれぞれの公演でかかりますので、お芝居と舞踊ショーのどちらも予約して観たい場合は600円かかることになります。
いま劇場レストランはとても賑わっているようですから確実に座って観るために予約されることをおすすめします。
3日間見た限りでは、お芝居の回より舞踊ショーの回の方が人気があるのかなという感じがしました。
最後にゆの蔵のメイン施設である温泉について。
洗い場が多い内湯、広くてバラエティに富んだ露天風呂と、かなり充実しています。
湯温も熱くなくて気持ち良かった。
「ロウリュウ」というの最近のスーパー銭湯の流行なのでしょうか?
私はゆの蔵で初めて体験しました。ゆの蔵ではロウリュウアトラクションが1日4回サウナルーム内で行われます。
アロマ成分を含んだ水を溶岩にかけると、いい匂いがする熱い蒸気がサウナルーム内に充満してきて、それをスタッフが大きな団扇で扇いでお客さんに熱風を送り、その間お客さんは手拍子をとりながら「ワッショイ」という掛け声を言い続けるという、知らない人がきいたらなんじゃそれというイベントなのですが(私も最初そう思ったのですが)、やってみるとこれがなかなかおもしろい。いままで浴びたことのない熱い蒸気に身が包まれると、これに堪えるためにワッショイと声をあげて自らを鼓舞したくなる気持ちが涌いてきます。
2回目のゆの蔵探訪に際しては門真市駅近くのホテルを利用しました。
最近、大阪に宿をとるのがタイヘンになってきました。外国人観光客が増えたからでしょうか。
私が利用したホテルはリーズナブルな料金で、大阪中心地にすぐ出られてゆの蔵にも近く大衆演劇遠征の宿泊地としてなかなかよかったです。
今後ゆの蔵のような新しい形態のセンター(大衆演劇公演を行う温泉施設)が増えてゆくような気がします。

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