WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 2014年10月
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湖に浮かぶ島の大衆演劇場 「はわい温泉 千年亭」

今回は山陰地方にある大衆演劇場の探訪日記です。


その日の朝、私は宿泊していた鳥取駅前のホテルを出発しました。

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JR鳥取駅から西方面へ向かう米子行の電車に乗りました。

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緑豊かな車窓の風景は、オフィスと住宅地が混在する場所に住んでいる私に旅情を与えてくれます。

目指しているのは「はわい温泉 千年亭」という旅館。

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鳥取駅の西方、倉吉駅の東方に東郷池という湖があります。
この湖に半島のように突き出している土地があり、そこにはわい温泉街があります。
千年亭はその半島の先っぽにあります。

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倉吉駅で下車し旅館に電話をしました。

しばらくすると送迎車が「駅ヨコプラザ」前にやってきて、私を乗せると旅館へ引き返しました。

かつては鳥取県の有名な温泉地「三朝温泉」でも大衆演劇公演が行われていたが、今では鳥取県の公演場所は千年亭だけになってしまった。
送迎してくださった旅館の方がそう話していました。

送迎車が旅館に到着しました。
旅館に入る前にちょっと温泉街を散歩しました。

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この橋の向こうが千年亭。
湖に浮かぶ島といってもいいかもしれません。

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島に渡ると、旅館の門が見えます。
幾時代か前の大きなお屋敷に足を踏み入れるかのよう。

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玄関扉入ってすぐ、風雅なエントランスがあります。

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それに続く廊下。

大衆演劇場に来たというより高級旅館に来たという気持ち。

以前、千年亭の大衆演劇公演を紹介したテレビ番組を見たことがあります。
地元の方々がのんびりとくつろいでいる庶民的な場所、という印象を受けたのですが、実際の千年亭は私がイメージしていたよりゴージャスな施設でした。

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廊下を渡るとフロントがあります。
その前に臨時に設置された受付台があり、お客さんが並んでいました。
大衆演劇を観る人は旅館のフロントではなくここで受付をします。

誰が名付けたか「三匹のこぶ座」というのがこの旅館にある大衆演劇場の名前。

私は「花もみじ」というお弁当付きの観劇コース(3,300円)を予約していました。
受付を済ませてさっそく「こぶ座」へ向かいます。
エレベーターで6階に上がりました。

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芝居小屋「三匹のこぶ座」入口

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靴はビニール袋に入れます。
ここは庶民の芝居小屋っぽくてほっとします。

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私の名前が書かれた席は最前列にありました。
すでにテーブルの上にはお弁当が置かれています。
なぜか座布団にペットボトルが。

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お弁当の器、でかっ!

ペットボトルのお茶を飲もうと手に取ったら・・・

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「本つゆ香り白だし」だった。
これは「お土産」なのでしょう。そうわかるように座布団の上に置いてあったのですね。

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ステージ

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こぶ座の入口脇には売店があります。

こぶ座ではもちろんアルコールも提供しています。
生ビール500円
日本酒380円
ジュース・ウーロン茶180円
ソフトクリーム200円
この日は「サンキューの日」でコーヒー100円
セルフサービスの冷水も用意されていました。

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開演時間が近づくと団体のお客さんが入ってきました。

座椅子は無料で貸出しています。
慣れた常連さんは広間の横にある小さい押入れから勝手に座椅子を持ち運んでいました。

第1部お芝居は11:00~12:00

この日は大和みずほ座長率いる劇団昴星(りゅうせい)。
最近旗揚げしたばかりの新しい劇団です。

お芝居が終わると昼食休憩の時間となります。
すでに机上に運ばれているお弁当をお客さんが食べ始めます。
温かいお椀と茶碗蒸しはこのタイミングで供されます。

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旅館同様ゴージャス感のあるお弁当(これでも一番安いコースのお弁当です)

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売店に「鳥取産二十一世紀梨チューハイ」というお酒を見つけました。

13:00より第2部の舞踊ショーが始まります。

お昼休みは1時間しかありませんが、食事の後にお風呂に行くお客さんが何人かいました。
案の定、舞踊ショー開始には間に合わず、ショーの途中で席に戻ってきました。
このマイペースな感じは、テレビで見た印象と近い。

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舞踊ショーでの大和みずほ座長

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ラストショー

公演終了後、千年亭のお風呂に向かいました。

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浴場への通路途中にあるフラワーステージ

お風呂は露天風呂と展望大浴場があります。

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旅館内の窓から見た東郷池

展望大浴場からもこのような景色が見えます。

千年亭は湖に突きだした半島の先の島にあります。
露天風呂からの広々とした湖の眺めがすばらしい。
湖の中にいるという実感と、遠方までひらけた視界が心地よい解放感を与えてくれます。

温泉を出て廊下を歩いていると、あるポスターが目にとまりました。

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「日本のハワイ アロハカーニバル」

もともとこの地の温泉は「浅津温泉」という名だったそうです。
昭和28年に浅津村を含む四ヶ村が合併して羽合(はわい)町になり、昭和53年の町制25周年を契機に「羽合温泉」と名称が変更され、平成10年に「はわい温泉」となったとのこと。

で、米国のハワイと名前が同じなので、このようなキャンペーンが生まれたのでしょう。

羽合町は平成16年に東郷町・泊村と合併して「湯梨浜町」となっています。
「湯」と「梨」と「浜」が自慢の町です。


行きに車で迎えてくださった従業員の方が、帰ろうとしている私を見つけ、倉吉駅まで送りましょうと申し出てくださいました。
私は時間に余裕があったので、湖畔を歩いて松崎駅へ行くことにしました。

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湖畔にあった標識

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湖に突き出た半島、はわい温泉街が見えます。
千年亭以外にも大きな建物の旅館があります。

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松崎駅に近づくと中国風の建物が見えてきました。
「燕趙園(えんちょうえん)」という本格的中国庭園です。
「鳥取県と中国河北省の友好のシンボルとして建設された」そうです。

ここに「アロハカーニバル」の黄緑色のぼりが立てられていて、なんだかよくわからない感じになっています。

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松崎駅前に着きました。
ここは東郷温泉の玄関口です。
駅前は寂しい雰囲気。

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東郷二十一世紀梨直売所。
収穫の季節と違うので営業はしていません。

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松崎駅ホームの看板
「羽合温泉 当駅より湖上10分」と書かれています。
ずいぶん古い看板のようだけれども、これが設置された時は東郷温泉から羽合温泉で船で行けたらしい。
今でもそのような交通手段があるのかどうかわかりませんが、もしあるのであれば、次回千年亭に行く際は是非とも利用してみたいものです。

翌日、鳥取県在住の方とお話する機会がありました。
はわい温泉で大衆演劇を観てきたことを云うと、「三匹のこぶ座ですね」と即座に返ってきました。
地元の幾人かの方と話した印象では、鳥取では「こぶ座」の知名度が高いのだろうなと思いました。

鳥取県唯一の大衆演劇公演場所として、ますます「こぶ座」が賑わってゆくことを願っています。

(2014年6月探訪)

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新しい時代の大型大衆演劇場 「羅い舞座 京橋劇場」

大阪には大衆演劇場がたくさんあります。

私は大衆演劇の人気が高まることおよび新しい大衆演劇場が誕生することをうれしく思いますが、近年の大阪の大衆演劇場の増え方は、お客さんが足を運ぶ回数の増加の程度を超えている、つまり大阪内でお客さんの奪い合いのような状況が生じているのではないかと思わないでもありません。

立地のよい場所に大型の劇場が誕生したことも激戦区大阪を印象づけます。

2012年に京橋にできた羅い舞座京橋劇場はそんな大型劇場のひとつです。
この劇場に行ってみようと、東京から来た私は京橋駅近くのホテルに泊まりました。

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宿泊したホテルの部屋の窓を開けると、はからずも羅い舞座が入っているビルが線路の向こうに見えました。

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羅い舞座はさきほどのビルの5階にあります。ここはエレベーター前。
大型ビルのテナントとして旅役者の公演場所が入るようになったことは、旅芝居の歴史において新しい時代が始まった、ぐらい言ってもいい出来事のように思います。

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受付と売店

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休憩所

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完全に仕切られた喫煙ルームがあります。

フロア全体を見まわしますととてもオフィス色が濃いです。

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座席表
400席以上ある大型の劇場

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内部

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各座席に座布団が用意されていました
(羅い舞座のHPには「御入場の際に貸し座布団代として別途100円必要です」と書いてありました。素直に入場料を100円高くすれば良いのでは・・・?)

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花道

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公演中の様子。
大きな舞台、広い空間が役者をいっそう美しくひきたてています。

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今後もこのような都会的な大衆演劇場は増えてゆくことでしょう。

「羅い舞座」という劇場はいくつかあります。
私が最初に訪ねた羅い舞座は、今はなき橿原羅い舞座(奈良県)。そこは私が今までみた大衆演劇場の中で、一番簡素で手作り感にあふれていました。
京橋の羅い舞座は逆にとても立派で商業的な感じがする劇場。
大衆演劇場の両極端を同じ羅い舞座で見たと言えるかもしれません。

(2014年6月探訪)

温泉とリゾートと大衆演劇 「スパ&リゾート犬吠埼 太陽の里」

大衆演劇でおなじみの笹川繁蔵、飯岡助五郎、平手造酒が活躍する天保水滸伝は千葉県東部が舞台となっています。
天保水滸伝には銚子の五郎蔵という大親分も登場します。

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銚子には犬吠埼という有名な岬があります。
犬吠埼にはいくつかの宿泊施設があります。
そのうちのひとつ、太陽の里犬吠埼で演劇公演が行われています。

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犬吠埼といえば灯台。

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犬吠埼灯台に登って太陽の里の方面を眺めました。

公共交通機関を使って太陽の里に行くには、まず銚子駅まで行き、そこから予約制の無料送迎バスを利用することになります。
私は車で来たので直接太陽の里へ向かいます。

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広い駐車場がありました。

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太陽の里犬吠埼は広大な土地に並ぶいくつもの建物で構成されています。
駐車場から一番近い建物へ。
外観からは大衆演劇をやっているような雰囲気は感じません。

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大衆演劇を観るにはこの建物の日帰り入浴入口から入ります。

入口はいってすぐのフロントで受付を済ませて内部へ。

建物内もとても広々としている。そしてキレイ。

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1階の売店「日の出横町」
演劇グラフ、花舞台も売っています。

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2階
やはり広々としてキレイ

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海に面した室外プール。
室内プールもあるようです。

観劇の前にお風呂に入りました。
もちろん温泉。
そしてもちろん露天風呂は海に面しています。

この施設の名称は「スパ&リゾート犬吠埼 太陽の里」
ここに来ればまさにリゾート気分を味わえます。

では大衆演劇会場へ。

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「演舞踊レストラン海舞」の看板の横の廊下を進みます。

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ここが公演場所。
和風でモダンです。

これはお客さんがいない時間に撮影た写真ですが、本番中は多くのお客さんで賑わっていました。

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厚みのある座布団。このリッチ感。
私は某大衆演劇場で座布団を借りるときは、うすっぺらい座布団群のなかから少しでも厚そうなのを選ぶという小市民的なことをしていますが、ここではすべての席にフカフカの座布団が用意されていて小市民的にちょっとうれしい。

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貸し座椅子も厚みのあるものが用意されています。
これで100円は安い。

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後方にはテーブル席のコーナーもありました。

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花道

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壁に絵が描かれています。
大衆演劇場としての意匠にもこだわっていますね。

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壁際に「ご自由にお取り下さい」という掲示があり、その下には鳴子が置いてありました。
多くのお客さんがこれを利用していました。

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緞帳があがると定式幕があらわれます。

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公演中の様子

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この日は見海堂劇団の公演でした。

そういえば太陽の里九十九里に行ったときも見海堂劇団の公演で、たくさんのお客さんで賑わっていました。

太陽の里は犬吠埼も九十九里も住宅地からは離れた土地にあります。
立地条件から直観的に判断すると芝居を見に来るお客さんは少なそうなのですが、私が行ったときはどちらも大衆演劇場は賑わっていました。

でも施設の中でくつろいでいると太陽の里犬吠埼が賑わっている理由がわかる気がします。
リゾート気分で温泉が入れて大衆演劇が楽しめるのなら(しかも劇場と同じぐらいの値段で)少々遠くても車で通ってしまうでしょう。
(2013年12月探訪)
プロフィール

notarico

Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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