WIKIレンタル 大衆演劇探訪記 香川・城山温泉
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老若男女で大盛況の秘境劇場 「城山温泉」

鉄道駅からも離れている。繁華街からも離れている。周りには住宅が密集しているわけでもなく人通りも多くない。ヨソ者はそんなところに劇場があろうとは夢にも思わない。周辺の街の人ですら噂にきくことはあってもほとんどの人は実際目の当たりにしたことがない。けれども一部の地元の大衆演劇ファンには愛され続けている劇場。
そのような劇場を自分は勝手に秘境劇場と呼んでいます。

大衆演劇はまぎれもなく商業演劇。商売をするには立地は大変重要なファクターです。にもかかわらずいくつかの大衆演劇の劇場やセンターは交通の便が良いとは言えない場所に存続しています。こうした劇場を訪ねる旅は日本の大衆文化の奥深さを体感する旅でもあります。

これだけネットで情報が氾濫している昨今でも、一部の(というより多くの)大衆演劇劇場はいかなる場所なのかネットで知ることが難しいのです。こうした場所を東京からはるばる訪ねて行くのは観劇というより探検に近い。とにかく自分はこうして探訪欲が掻き立てられるがままに見知らぬ劇場を目指しているのです。

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JR予讃線鴨川駅下車。駅より南西の山に目を遣る。あの山の木々に囲まれた一番遠くに見える建物が城山温泉のようです。なかなかの秘境劇場度を思わせます。
駅まで城山温泉の車が迎えにくるようですが、待っているのも退屈だし時間に余裕もあるので、歩いてゆくことに。山道をもくもくと歩く。途中送迎の車とすれ違い、しばらくして駅から戻ってきた車が自分を追い抜いていきました。それ以外にも多くの乗用車が狭い山道を自分を追い抜いて登ってゆきます。

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城山温泉は山の中に一軒だけある温泉地。駐車場には続々と車がやってきます。

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券売機でチケットを買い、受付で鍵とタオルを受け取る。
入口横に今日のお芝居と舞踊ショーの演題が書いてあります。

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一部ショー二部とお芝居の間に昼食休憩時間があります。多くのお客さんはショーの前にこの食堂で食事の予約をしています。

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二階席もある立派なつくり。

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一階はすごいたくさんお客さんが入っています。良い場所を確保するために早い時間に来るファンの方も多いようです。子供を含め若いお客さんを結構見かけます。家族ぐるみのファンも多いのでしょう。

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大入りでした。遠くから見たときは一体どれくらいのお客さんが来るのだろうと思いましたが、劇場にいると本当に多くの地元の方に親しまれている場所なんだなあと感じます。

あれだけお客さんが多かったですが、帰りの電車のホームには、温泉帰り風の方は見当たりませんでした。仏生山でもそうでしたが、電車で大衆演劇を観に行く方は少ないようです。
(2010年7月)
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Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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