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世界中の方に大衆演劇を知ってもらいたい!観光都市日光の常設劇場 「日光紅葉座」

世界中の方に大衆演劇を知ってもらいたい!観光都市日光の常設劇場 「日光紅葉座」

大衆演劇の劇場の客層は、大きく分けると、劇場周辺に住む地元の大衆演劇ファンか、その劇場にのっている劇団あるいは座員を追っかけてやってくるファンです。
食事が提供できる健康ランドやホテルなどのセンターでは、老人会などの団体客が集客の要になっている場合もあります。

2023年4月29日にこけら落とし公演を行った日光紅葉座(もみじざ)は、これまでの大衆演劇場にはなかった新たな客層開拓にチャレンジする劇場です。
日本屈指の観光地、日光にやってくる外国人観光客を大衆演劇の世界に導こうというのです!
もちろん外国人客専用の劇場ではありません。地元の大衆演劇ファンもウェルカム。
外国人観光客の団体予約が収入の大きな柱となることを見据えてオープンした劇場なのです。

大衆演劇は「芝居」と「舞踊ショー」で構成されていますが、外国人観光客がターゲットとなると必然的に舞踊ショーがメニューの中心となるでしょう。
そのため日光紅葉座では以下のようなタイムスケジュールで公演を行っています(2023年7月時点の情報です)。
第1部 12:00~12:40 舞踊ショー
第2部 13:00~13:40 舞踊ショー
第3部 14:00~14:40 舞踊ショー
第4部 15:00~16:00 芝居
夜公演 20:00~20:40 舞踊ショー
料金は1部につき1300円。1日通しだと2500円。

日光に来る観光客の多くは時間に余裕がないでしょう。でも40分1幕のショーなら参加しやすいですね。
普通の日本人大衆演劇ファンは1日通し券にすれば舞踊ショーも芝居も楽しむことができます。
また、日光に宿泊するお客さんをターゲットにした夜公演も用意しています。

このブログをお読みの方であれば、大衆演劇は世界に誇る日本の芸能文化であるといっても首肯するでしょう。
でも日本語がわからない外国の方に芝居を見せても喜んではもらえなさそうです。
そこで日光紅葉座は舞踊ショーだけを気軽に鑑賞できるシステムにしました。世界中の方に大衆演劇の魅力を伝えたい、という思いが感じられます。

日光紅葉座の杮落し公演を務めたのは、私の推しの劇団、劇団戸田。
2023年5月、私は日光へ旅立ちました。

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東武鉄道特急リバティに乗って東武日光駅に来ました。
駅前にバスターミナルがあります。ここからバスに乗って行くこともできますが、私は歩いてゆくことにしました。
東武日光駅から日光紅葉座までは歩いて約30分。いろんなお店を見学しながら歩くのが楽しいのです。

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東武日光駅内のサービスカウンターにも日光紅葉座のチラシが置いてありました。

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途中に日光郷土センターという観光案内所があったので入ってみました。
ここにも日光紅葉座のチラシが置いてありました。日本語と英語の両面チラシです。

他にも立ち寄った店でチラシをみかけました。いろんなとこにチラシを置きまくっていることがわかります。

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途中にあった「油源(あぶらげん)」という店。なんと安政六年創業。山椒煮やお弁当が有名です。

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日光山内の入口にある神橋(しんきょう)
ここまで来ると日光の本拠地にたどり着いた感があります。

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新橋から数分歩いたところに日光紅葉座があります。

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この階段を登ります

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日光紅葉座正面

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日光紅葉座の前は有料駐車場になっていて、そこから東照宮への参道につながる階段があります。
その階段から見た日光紅葉座。

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入口入ってすぐ左手に受付があります。

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チケットのかわりにこのようなストラップを受け取ります。
1幕につき1ストラップ。
私は妻と一緒に第1部~第4部まで見ることにしましたので、たくさんのストラップを受け取りました。
ストラップは観劇後に返却します。

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劇場後方より

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劇場左後方より

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劇場前方
一番前の席は座椅子席。ここは靴をぬいてあがります。

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座椅子席の後ろは低めの椅子席

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その後ろは普通の椅子席

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小さいながらも花道があります。

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お手洗いは後方

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ディスプレイには日英併記でお知らせや役者紹介を映していました。

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かすてらを売っていました。
買うと好きな役者さんがサインしたカードがもらえるということで、購入して戸田ゆかり座長のサイン入りカードをいただきました。

日光紅葉座の座席はWEBで予約することができます。
私が行った5月はお弁当も予約できたので、お弁当付きで予約しました。

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予約弁当は油源の弁当!

さて、この日は日光紅葉座とさる回しとのコラボイベントがありました。
「日光紅葉座にさる軍団がやってくる! WITHおさるランド」と書かれたチラシがありました。

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紅葉座の第1回公演が始まる前、紅葉座の前で準備するさる軍団。

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おさるの大河くん。いろんな芸を見せてくれました。予想を上回るすごさでした。

さる回しが終わるとちょうど第1部の開演時間。急いで中へ。

第1部~第3部は劇団戸田の舞踊ショー。

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戸田ゆかり総座長

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戸田凛二代目座長

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戸田ゆうた座長

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戸田ももみさん

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凛&ももみの相舞踊

第1部の始まる前に座員さんがフラワーレイを販売しました。

第4部はお芝居。
舞踊もお芝居も観られて満喫。

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場内にさりげなくこのような黄色いダルマが飾られていました。
これは「令和の虎」のダルマです。
「令和の虎」とはYouTubeで配信されている番組で、何か事業を起こしたい志願者が、5人の投資家の前でプレゼンを行い、融資あるいは投資を得られるかどうかチャレンジする、という内容。
なんと、日光紅葉座のオーナーの松本さんが、日光紅葉座の運営資金獲得のために、この番組に出演されたのです。
令和の虎「観光都市日光から和のパフォーマンスを広めたい。」【前編】
令和の虎「観光都市日光から和のパフォーマンスを広めたい。」【後編】
このブログをお読みくださった方は是非この「令和の虎」をご覧いただきたい。(前編・後編とも20分程度です)
オーナーの松本さんの、大衆演劇にかける思い、大衆演劇の力で日光を盛り上げたいという思いがひしひしと伝わってきます。穏やかな語り口ながら熱情が感じられます。また、松本さんの人柄の良さや聡明さもよくわかります。
松本さんが資金を得られたのかどうか?是非YouTubeでお楽しみください。

さらに、このブログをお読みの方に是非見てもらいたい動画があります。
日光紅葉座はYouTubeチャンネルを持っています。
その動画の第1弾
日光紅葉座 Vlogs #1 リニューアルオープンまでの足跡
がとてもいい!孤軍奮闘しながら日光紅葉座を立ち上げてゆく様を回想的に綴っています。
私はこの動画を見ると映画を見ているように感情移入してじーんとしてしまいます。

令和の虎とVlogの両方を見たあなたは、間違いなく日光紅葉座を応援したいと思うようになったでしょう。
お知り合いの方が日光界隈に旅行すると聞きつけたならば是非日光紅葉座を紹介しましょう。

* * *

第4部を観終わった私はまた歩いて東武日光駅へ向かいました。
もちろん途中で水羊羹を購入。たまり漬けも好きなので漬物屋さんで購入。
昨年日光に来た際に「松葉屋」のゆばを買って帰ったらとても美味しかったので今回も買いました。

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松葉屋のさしみゆばと揚げ出したぐりゆば。たぐりゆばは妻がハマってました。

日光紅葉座が軌道に乗るかどうかはこれからが勝負!
外国人向け観光会社などにもはたらきかけてゆくようです。
もちろん地元のお客さんの集客にも力を入れてゆくでしょう。
大衆演劇ファン一同が団結して日光紅葉座を応援してゆきましょう!

(2023年5月探訪)

関東屈指の観光地にある煌京一郎座長の拠点劇場 「日光煌座」

関東屈指の観光地にある煌京一郎座長の拠点劇場 「日光煌座」

西国三十三所
坂東三十三所
秩父三十四所
これらを合わせた百ヶ所の観音霊場を総称して日本百観音といいます。
私はこれを全部めぐることを生涯のゆるい目標にしています。

秩父は狭い地域に集中しているので5日くらいあればクリアできる(私は秩父の霊場はすでに2周まわり終えている)。ところが西国と坂東はかなり広いエリアに点在しています。こちらは旅を重ねながら少しずつクリアしていっています。

坂東三十三ヶ所の第十八番は日光山中禅寺。まさに日光の中禅寺湖のほとりにあります。

東京から東武鉄道に乗って東武日光駅へ。日光駅から湯元温泉行のバスに乗る。いろは坂を越えて中善寺温泉バス停で下車。
ここは中禅寺湖のすぐ近く。華厳の滝の入口も近くにある。

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中禅寺湖と男体山

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バス停から歩いて約20分、中禅寺に着きました。ご本尊の立木観音を参拝。

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坂東三十三観音霊場の御朱印帖に立木観音の御朱印をいただきました。

さて次は今回の旅のもう一つの目的地、日光煌座(にっこうきらめきざ)を目指します。
煌座といえば煌京一郎(あききょういちろう)座長。京一郎座長が日本屈指の観光地日光に興した大衆演劇場。いったいどんな劇場なのでしょうか。

中禅寺温泉バス停から行きとは反対方面(日光駅方面)のバスに乗る。
バスはいろは坂をくねくねと下って日光東照宮近くへ。土産物屋や観光客の多い参道入口付近のバス停で降りました。
近くの食堂で昼食。日光は湯葉が名物。湯葉を使ったメニューが多いです。

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食堂の中に日光煌座のチラシが置いてありました。

食事が終わり、いよいよ日光煌座へ。

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バス通りの国道を歩くと見えてきました。
安川町というバス停の近くです。

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日光煌座外観
さっそく行ってみましょう

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看板左側の階段を上ります。

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日光煌座の建物を入口を正面としてみたところ。

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出入口脇にお客さん用の休憩スペースがあります。

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入口

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入口に入ってすぐ左手に受付があります。
ここで木戸銭を支払います。
チケット変わりにストラップを受け取ります。

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場内後方より

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場内から出入口を見たところ。
劇場の舞台を正面とすると出入口は右後方にあります。

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「煌京一郎」と大きく書かれた幕

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舞台前方

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前方は座椅子席

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その後ろの椅子席

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後方椅子席

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左サイド花道

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場内後方、投光とお手洗い入口

煌座の公演は、1日に何回かあります。
詳細は日光煌座のウェブサイトをご覧ください。

日光煌座にはどんな劇団がいてどんな公演が行われているのか?
どうも基本は煌京一郎座長による舞踊ショーが行われている模様。
他に準レギュラーとして新川恵叶さんという役者さんが多く出演しているよう。
この2日よる舞踊ショーがスタンダードな出し物なのかな?

この日は新川恵叶さんは不在だったけれど、
劇団駒三郎をやめてから久しぶりに舞台に立つという三好辨太郎座長と三好莉奈さんがゲスト出演。3人による舞踊ショーとなりました。

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煌京一郎座長

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煌京一郎座長の女形

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ゲストの三好辨太郎座長と煌京一郎座長の相舞踊

辨太郎座長は宮城県の遠刈田温泉に大衆演劇場を作るべく準備中だとか。

この日は3人の出演者による舞踊ショーですが楽しめました。
日光煌座では出演者が煌京一郎座長一人のときもあるそう。
一体どうやって公演をしているの?
登場して2,3曲踊った後ひっこんで、衣装を変えてまた2,3曲踊るというスタイルらしい。
「一人でもやろうと思えばできる」と京一郎座長は語っていました。

人数が集まったときは舞踊ショーだけでなくお芝居もやってみたいとおっしゃっていました。
やはり大衆演劇というくらいなのでお芝居をやるときがあったらまた見に来たいものです。

この日は1日に公演が3部あって、私は第2部を鑑賞しました。
第2部終演後まもなくして第3部が始まるという慌ただしさ。
私は第2部までで失礼しました。

日光煌座から東武日光駅まで歩いて帰ります。
途中にお土産屋さんがたくさんあってそこを覗きながら帰るのが楽しい。
日光は羊羹も名物です。
老舗の羊羹屋が道沿いに並んでいます。
私は三ツ山羊羹本舗でお土産を買いました。

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家に帰っていただいた水羊羹。
とっても美味しかったです。

出演者が座長ひとりのこともあるという全国的にも稀有な大衆演劇場。
超有名観光地にあるという点でも珍しい。
ウェブサイトは日英併記で書かれており日光観光に来た外国人観光客に来ていただくことも狙っていますね。
今後日光の観光名所として知名度を上げてゆくかどうか、見守っていきたいと思います。

(2022年9月探訪)
プロフィール

notarico

Author:notarico
東京在住。大衆芸能(大衆演劇、落語、浪曲、講談等)が好きです。特に大衆演劇の世界に興味をもっています。
twitterアカウント:notarico

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